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法師温泉・長寿館その1

 霧積温泉・金湯館の奥深さを知って、群馬県にある13軒の「日本秘湯を守る会」の宿はすべて行くことにした。
 2軒目の宿が法師温泉・長寿館(利根郡新治村永井650、0278・66・0005)だ。1980年代の初め、国鉄のフルムーンキャンペーンで高峰三枝子と上原謙が温泉でくつろぐポスターが話題になったが、その舞台となった温泉だ。
 クルマならば関越自動車道月夜野インターが近いが今回は電車、バスで。上越線だと後閑駅から猿ヶ京行きバスだが、今回は、新幹線の上毛高原駅経由で行くことにした。
 8:55新前橋発、高崎着9:05。9:08高崎発の「Maxたにがわ」に乗り上毛高原着9:26。関越交通バスの猿ヶ京行きが9:32発。乗り継ぎがすべてうまく行く。法師温泉の日帰り客の受け付けは10:30からなので、ぴったり着くように計画を立てていた。
 新前橋―上毛高原の乗車券が950円、高崎―上毛高原の特急券が2300円。関越交通バスが猿ヶ京まで860円。
 関越交通バスの運転手、上中勝さんがとても親切。高齢者の乗客が多いこともあって、「左に大きく曲がります」「信号でとまります」といちいちアナウンスする。おじいちゃん、おばあちゃんが降車するときは声をかけるし、観光のことなどを聞くと丁寧にいろいろ答えてくれる。こんなに感じのいいバスに乗ったのは初めてだ。
 田舎はいい。バスなどを使うと、温泉のある地域の雰囲気も感じられる。
 猿ヶ京には30数分で着いた。ただ、一つ誤算だったのは猿ヶ京から法師温泉までの村営バスが減便になったばかりで10時台のバスがなかったこと。村営バスの猿ヶ京発は8:45、9:35、15:00、16:20のみ。バスを使う人は猿ヶ京までの時間を計算して、この時間に到着するように。
 村営バスだと530円だが、タクシーを使ったので2740円かかった。けれどもタクシーの運転がゆっくり、丁寧で、田舎の運転手さんの味わいも感じられたのでよかった。
 法師温泉入り口に着くと、もう列ができていた。
 あれ?
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