「デビルマン」
永井豪原作の「デビルマン」が実写映画になった。原作に忠実に映画化されており、ラストの不動明と飛鳥了のシーンも漫画と同じだった。
魔王サタンももともとは天使。完全な悪、完全な善などないと考える永井の「デビルマン」を観ると、正義と悪の対決のような単純な2元論を振りかざすドラマの幼稚さを感じる。
人間と合体するデーモンを復活させ、人間を滅ぼそうともくろむサタンだが、人間の多さに、途方にくれる。しかし、魔女狩りから殺し合いになり、自滅していく人間たち。救いようのないドラマが迫力ある特撮と重なって、なかなかの作品と思えた。
監督・那須博之、脚本・那須真知子
出演・伊崎央登(不動明)、伊崎右典(飛鳥了)、酒井彩名(牧村美樹)、渋谷飛鳥(ミーコ)、冨永愛(シレーヌ)、宇崎竜童(牧村啓介)、阿木燿子(牧村恵美)、ボブ・サップ(ワールドニュースのキャスター)
(C)2004「デビルマン」製作委員会
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Comments
おお!ご覧になられましたか。
あっちこっちで酷評されてるんですが、自分はそれなりに満足してます。
甘いかもしれませんが、現在の日本映画界は「ダメだダメだ」といっても成長しないと思うので。
Posted by: ヤボオ | 2004.10.11 12:46 PM
永井豪は満足しているのではないでしょうか。
酷評するとすれば、
(1)原作そのままで、映画監督としてのオリジナリティーがない。
(2)永井豪を知らない人にはお薦めできない(恋人の首だけ運ぶとか・・・)。
(3)演技が下手(永井豪の漫画って、下手な演技みたいな気がしていたので、下手なところがまたよかった)。
(4)デビルマンから人間にもどったところがチャチなど、手抜き感がある(まあ、予算にも限りがあるし・・・)。
(5)ストーリー展開が唐突な感じ(永井豪の原作がそうだからしかたがない)。
なんてとこでしょうか?酷評みていないのでわからない。
トラックバックの機能、いまだに知らないけれど、永井豪に関しては議論に入りたい感じです。以前、会ったこともあるし。
Posted by: フーテンの中 | 2004.10.11 11:16 PM