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前橋文学館その3

前橋文学館その3
 波宜亭

 少年の日は物に感ぜしや
 われは波宜亭(はぎてい)の二階によりて
 かなしき情歓の思ひにしづめり。
 その亭の庭にも草木(さうもく)茂み
 風ふき渡りてばうばうたれども
 かのふるき待たれびとありやなしや。
 いにしへの日には鉛筆もて
 欄干(おばしま)にさへ記せし名なり。

 波宜亭は前橋中央児童遊園内にあった茶店。朔太郎をはじめ前橋の文人たちが愛した場所という。詩を読むとどんなところかと思うが、文学館に模型があった。
 文学館にはこうした資料が多い。
 文学論よりも詩を理解するこうした資料はありがたい。
 朔太郎が愛した立体写真なども実際に立体でみることができる。

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