清滝(桐生市、つりぼり、食堂)のギンヒカリ料理
群馬県の旅館や飲食店で、川の魚を刺し身などにして出せないか。そんな狙いから、群馬県や群馬県養鱒漁業協同組合などが開発した魚があるという。「ギンヒカリ」だ。
ギンヒカリを食べさせてくれる食堂があると聞いて、桐生市の郊外に足を運んだ。
つりぼりを経営している「清滝」(桐生市川内町5-8452、0277・65・8452)の食堂だ。
前橋からわたらせ渓谷鉄道の大間々駅近くを経由して約1時間でつりぼりに到着した。
の~んびりしたムード。
水槽に1.5kgまで成長したギンヒカリがいた。
食堂では釣った魚を調理してくれるほか、ニジマス塩焼き(300円)、ヤマメ塩焼き(400円)、イワナ塩焼き(500円)、ニジマス刺し身(1000円)、イワナ刺し身(1000円)などを食べさせてくれる。メニューにはないが、頼めばギンヒカリの刺し身も出してくれる。電話で予約すればギンヒカリのコースも食べさせてくれる。この日は2500円のコース(写真はその一部)を予約しておいた。
マリネを食べた。臭みはまったくなく、程よい脂身がおいしい。赤身の刺し身も海の魚に負けないおいしさ。寿司は卵(イクラ)まで出てきた。
お吸い物、フライにしたギンヒカリはサケのようだった。魚のフライはあまり好きではないが、ソースをつけなくてもおいしかった。調理が上手なのかもしれないが、これならば、どの料理も旅館で出しても十分通用する。
ギンヒカリは群馬県水産試験場川場養魚センターで昭和62年から10年間選抜育種したニジマス。通常のニジマスと異なり成熟に3年を要するため(通常は2年)、通常のニジマスが成熟する時期でも肉質が低下しないという。2年で1㎏程度に成長する。肉質はきめ細かく滑らかで、刺身などでの利用も可能になったという。
群馬県は平成12年度に「群馬のマス」ブランド化推進事業を立ち上げ、調調理師会、観光協会、温泉旅館協同組合、生産者(養殖業者)等で構成するブランド化検討委員会を発足。ネーミング、宣伝、販売、調理方法等を検討し、創作料理レシピ集を作成するとともに、3年成熟系ニジマスを「ギンヒカリ」と命名し特許庁に商標登録出願した。
普及のための準備は整ったが、新しい分野だけにギンヒカリの養殖を始める業者が増えず、まだ一部の食堂や旅館でしか食べられないという。清滝も口コミでギンヒカリを知った客だけに出しているらしい。
大満足。ギンヒカリは数年後には群馬県の名物になることは間違いない。
清滝は遠いが、友人を連れて、また、行きたい。
営業時間は午前8時から午後6時まで。木曜定休。
土産に、骨酒用イワナを買った。
夜、骨酒を作った。う~。極楽、極楽。
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Comments
三倍体のマスは栃木ではヤシオマスという名前なんだよね。たしか宇都宮の水試が開発したはず。でも、栃木でもいまひとつポピュラーにならない。
Posted by: 賽目 | 2006.01.17 12:22 AM
遺伝子組み換えで作るのは簡単らしいのですが、抵抗があるので、そういった種を選別して作ったようです。
でも、のんびりした群馬県。これで一儲けしようと養殖池をどんどん造る業者はおらず、既存のヤマメやイワナを養殖しているところが少しずつ切り替えているというのが実情です。
まあ、希少価値を保ちながらじわじわ伸ばしたほうが、定着するものなので、こんなペースでいいのかもしれません。
Posted by: フーテンの中 | 2006.01.17 06:56 AM
「清滝」には、何度か行ったことがあります。
ギンヒカリはとても品の良い味だと思います。ヤマメの天ぷらも美味しいです。
Posted by: 虹鱒 | 2006.01.21 10:41 PM
もう1軒川魚がおいしそうなところを見つけました。今度、行ってみます。
Posted by: フーテンの中 | 2006.01.24 09:51 PM