みはし本店(東京・上野、甘味処)
上野は風俗店あり、ディスカウントストアありで、雑多な街だ。そんな中に隠れた名店があったりするから注意しなければならない。
上野公園に行く前に、甘味処のみはし本店(東京都台東区上野4-9-7、03・3831・0384)に寄った。
店のホームページによると、上野広小路は江戸時代に開かれた東叡山寛永寺の領地で、寺への参道を不忍池からの川が横切っていた。3つの橋が架かっていたため、旧町名が三橋(みはし)。そこからこの店名が付いたという。
あんずクリームあんみつ(630円)を食べた。
店のホームページによると、まず、あんにこだわっている。
「北海道の十勝地方の小豆だけを使っているわけですが、50年来の小豆問屋さんに毎年、十勝に出向いてもらって十勝の中でも良質の小豆を入手してもらっています。現在は機械で選別しているわけですが、従来は手で一粒一粒選り分けていました。それこそ「粒よりの」小豆です。直火で銅釜でじっくり煮、何回も晒(さら)して、よーく絞って時間をおかずに加糖してさらっとしあげる。な――にも特別な事はしていません。日持ちもしますが、新鮮さも大切にしています」
みつにこだわっている。
「創業よりさっぱりを目指していたみはしのあんみつです。黒みつと白みつの中間です。黒砂糖は沖縄の名産ですが、沖縄から200Km南のある島の黒砂糖を使っています。島によってそれぞれ味が異なる黒砂糖ですがここが一番みはしのあんみつと相性がいいです。(社長の独断ですが) 一見すると岩石のような黒砂糖、つーーんと強い香りは中国産のそれとは全く違うのです」
寒天にもこだわる。
「寒天がうまいかどうかは、寒天の質も大事なんだけど ちゃんとカドがあるかどうかが特に大事なんです。カドのちゃんとある寒天は新鮮なんです。カドのある寒天をかむと、新鮮さが感じられるんです。素材は伊豆の三宅島、八丈島、神津島の天草(テングサ) をさらして、これらをブレンドします。島や季節によっても変わる素材をいかにブレンドするかがとても大切です。それによって適度な堅さが歯触りとなって、のりの出方が滑らかな舌触りとなってさっぱりとしたみはしのあんみつと相性がいいわけです。敢えて海草くささを抑えほのかに残る海の香りが信条です」
赤えんどうにもこだわっているんだ。
「そうです、あんみつに入っているあのお豆です。一見すると柔な茶色でしわしわの赤エンドウ豆ですが、結構手強いです。皆様の口に入るまで2日の工程です。3時間かけてゆっくりと煮て、翌日に蒸籠にかけて蒸かします。粉を吹いたようなほくほくなお豆になってくれます。
うまいはずだ。
店の前。奇跡的に人の流れが途絶えた瞬間を撮った。
営業時間 は10:30~21:30(ラストオーダーは21:00まで)。休みは?
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