ブラッスリー ポール・ボキューズ 大丸東京 (東京・丸の内、フランス料理)
東京駅八重洲口に超高層ツインタワー「グラントウキョウ ノースタワー」が完成し、地下1階から地上13階に「大丸東京店」が移転した。
写真は東京駅の西側から見たツインタワー。八重洲駅前広場を中心として、南北に超高層タワーを建設。その約240mの両棟間をデッキで結び、上部をダイナミックで軽快な大屋根で包み込むことにより、開放的な空間を創出する――というのが全体の構想。
いずれにしても、東京駅に隣接していながら、東京の田舎といった感じ(かつての東京タワーのような)のレトロな百貨店が近代的なビルに入って生まれ変わったのは"事件"だ。
今回の第1期オープンに引き続き、2012年夏頃の第2期グランドオープン時には現在の約1.5倍の4万6000㎡にまで増床するという。ストアコンセプトは「TOKYO・オトナ・ライフスタイル百貨店」。TOKYOライフを楽しむ意欲・感性を持ち、時間の使い方が上手で人的ネットワークや行動エリアが広いオトナを「TOKYO ライフ・エディター」と名付け、重点ターゲットと位置づけた。
その12、13階にできたレストランも「"TOKYOのオトナの食空間"が集まるフロア」と銘打っている。TOKYO ライフ・エディターなのかどうかは分からないけれど、12階のブラッスリー ポール・ボキューズ 大丸東京(東京都千代田区丸の内1-9-1 グラントウキョウノースタワー 12F、03・5218・2211)に行った。
ポール・ボキューズといえばフランス・リヨンにある「レストラン ボキューズ」のオーナー・シェフ。このレストランは1965年にミシュランのガイド書で三ツ星レストランと評価されて以来、43年三ツ星を取り続けている。
大人のレストランを体感するにはこの店が最適と思った。
席につくとまず食前酒を勧められるが、グラスのシャンパンは1種類だけ。ボトルで赤ワインを頼んだので、シャンパンは頼まなかった。
手軽に楽しめるブラッスリーなので、プリフィクスディナーメニュー(5500円、税込み)がある。料理はこれを頼んだ。
ただ、スープがなかったので別にアラカルトの前菜「栗かぼちゃのスープ」(1200円)を頼んだ。クルトンがおいしい。2杯飲めたので、これだけで結構おなかがいっぱいになった。
プリフィクスディナーメニューの前菜は「市場からの新鮮サラダ 野生きのこ添え」。
メインディッシは「本日のお魚(真鱈)のロースト」。
デザートは「“ムッシュ ポール・ボキューズ”のクレーム・ブリュレ」。
さすがどれもおいしいが、店が広いせいか、「料理の鉄人」の調理風景を思い出すようなあわただしさが店にあり、ゆっくりくつろげる雰囲気ではなかった。最近はグラス単位でいろいろ飲ませてくれる店も多く、そのたびにオーナーシェフとの会話が楽しめたりして楽しいが、この店は一度注文すると、料理が次々と運ばれ、ワインが注がれるという流れに乗るだけで、なんとなく物足りない。40年前の三ツ星と現在、客に好まれる店のスタイルとはちょっと違うのでは、と感じた。
営業時間はランチが11:00~14:30(L.O.)、ディナーが17:30~23:00(21:00L.O.)。無休。
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Comments
「40年前の三ツ星と現在、客に好まれる店のスタイルとはちょっと違う」というのは、今を考えるキーワードかもしれないなあ。あらゆる商品作りにおいて。
ちなみに小生はスタッフ側が妙にあわただしかったり、緊張感を漂わせている店はどこもバツです。
Posted by: 賽目 | 2007.11.11 06:48 PM