高速道路が「低速道路」になる。
地方圏の高速道路で28日、土日祝日の上限1000円での乗り放題がスタートした。テレビ、新聞もおおむね、好意的な報道が多い。
なぜ1000円で乗り放題のような政策に批判が出ないのだろうか。
定額給付金と構造はまったく変わらない、経済的・社会的改革を伴わない「ばらまき」に過ぎないのに。
29日は混雑を心配しながら16時にゴルフ場を出て、秦野中井ICから東名高速に乗ったが、やはり、すでに大渋滞。
結局東名をおりるまで2時間もかかった。
この日の渋滞は乗り放題の影響ではないのかもしれない。
でも、ニュースによると、交通量は増えている。
渋滞は、交通量が多いと、ほんの10数%増えても起きる。
交通量は増えたが分散して、渋滞はかえって減っているというニュースもあった。真相が分からない。
まだ、渋滞の悪影響が出ているという報道はないが、休日の夕方はどの高速道路もすでに混雑しているので、この状態を悪化させることが確実な政策は疑問だ。
始まったばかりの1000円乗り放題だから、長距離を走ろうとする消費者が少ないが、これから、だんだん、乗り放題を利用しようと、クルマでの旅行を計画する消費者が増えてくるとゴールデンウイーク並みの渋滞は必至だ。
クルマは排気ガスも撒き散らす。自分が乗っていて、何だと批判されそうだが、クルマの交通量を劇的に増やす政策は反エコロジーだ。
高速道路は高速で走れるから意味がある。お金を払ってでも高速を利用しなければならない人までが、今後、大渋滞の「拘束」道路を走らなければならなくなると、マイナスは大きいのではないか。
などと批判しながらも、深夜、早朝に渋滞を避けて走り、東北あたりの温泉に行こうかなどとも考えている。
定額給付金と同じで、「社会的には批判」でも「個人的にはOK」なのだ。
マスコミも民間企業。消費者が喜ぶことを先頭に立っては批判できないようだ。
それにしても不思議な社会になったものだ。
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Comments
高速道路はヨーロッパではドイツのように無料の国(税金でまかなう・トラックは有料)、チェコのように1年間の高速利用シールをフロントガラスに張り、それが利用代金になる国(おおむね年間1万円)、フランスのように利用するたびごと(日本同様)にわかれます。
「社会的には批判」でも「個人的にはOK」というのは、ほんとうにそうかもしれませんね。
Posted by: さいのめ | 2009.03.30 11:25 AM
すいすい走れるなら、どんな制度でもいいんですけれどね。
Posted by: フーテンの中 | 2009.03.31 12:45 AM