日経電子版創刊~朝4時に起きて、さっそくチェック
23日に創刊された「日経電子版」をさっそく読んでみた。
すでに日経は購読しているのでプラス月額1000円で電子版も読める「日経Wプラン」を申し込んだ。
朝4時から朝刊が読める。年をとったのか、最近、朝4時に目が覚めてしまうことが多い。ちょうどいい(笑)。
ゲイツ氏、東芝と次世代原発
紙の新聞のような大きな見出し。画面をぱっと見た感じはNIKKEI NET時代とそう変わらず、記事の見出しが並び、横書きの記事を読むのだが、新聞のテイストを大きな見出しで取り入れていた。
「ビジネスリーダー」のコーナーに「ゲイツ、原発挑戦の真相」という読み物があった。これは紙の新聞にはない。
その中の「海外メディアから」では、Financial TimesとForbesの記事が読める。WSJも読めるといいのだが。
「おっ」と思ったのが「経営者ブログ」。鈴木修・スズキ会長兼社長、永守重信日本電産社長、鈴木幸一IIJ社長がブログを書いていた。読者は意見や感想を書き込める。
いろいろ記事を読んでいると、号外が入った。
5時3分。グーグル、中国での自主検閲を撤廃
電子版ならではの海外ニュース速報。
朝夕刊の記事は紙面イメージでも読める。そのまま読んでもいいし、横書きで読んでもいい。
見開きで読むモードにして全体を見ていたら、2面を使った全面広告があった。これは目立つ。
1週間前までの記事が読めるので、例えば、後で読んでもいい土曜日のプラスワンなどを時間のあるときに読むことができる。
My日経ではおすすめ記事が並ぶ。電子版の記事を読むと、おすすめ分析が始まる。条件の調整もできる。
キーワードを入れれば自動記事収集もしてくれる。
記事は保存できる。
一つの記事の類似記事、「この記事を読んだ人に人気の記事」なども表示される。
日経電子版は紙の新聞にないオリジナルコンテンツや機能が多い。
しかし、最も印象的だったのは、1面アタマのゲイツの記事だった。こうした記事が午前4時には読めるというのはビジネスマンにとってはありがたいのではないか。関連の読み物も用意されていて、充実していた。
偶然だが、グーグルの号外も入った。
電子版単独で月額4000円と言う価格が高いと言う意見もあるようだが、要するにコンテンツが4000円払ってもいいコンテンツかどうかだ。
記者クラブでの発表記事、事件などの発生記事ばかりならば、確かにYahooで無料で読めばいいと思う。
日経電子版がミシュランガイドに載っているような店のように庶民の手の届かない存在になっても困るが、しっかりした中身、サービスならば、有料化自体は、容認できるのではないか。
4000円が高いという論拠は(1)ネットなので紙代はかからない(2)ネットなので配送コストが安い――などだろう。
一方でネット広告は、従来型のスペース売りだと広告スペースが無限にあるため、単価が極端に安い。独自の広告の仕組みを作らない限り、広告収入に期待できない。電子版での独自の広告モデルを確立するまで、電子版の値段は下げにくい――という事情が見えてくる。
同じコンテンツならば同じ値段という理屈もあるだろう。紙と電子版を合わせた新聞コンテンツ全体の価格の引き下げを実現するための経営努力は必要だ。
しかし、電子版を読んでいて思ったのは、当面、値段はそのままでもいいから、さらに電子版をグレードアップしてもらいたいということだ。
外国のメディアの翻訳記事や面白い動画コンテンツを拡充してもらいたいし、専門紙も電子化してもらいたい。
ソーシャルブックマークなどいろいろな外部のサービスとの連動も検討してほしい。
いろいろなものを加えた後、何を選ぶかはオプションにしてもいいのかもしれない(基本2000円+日経MJ1000円+外国の新聞500円+日経CNBCのネット配信500円など)。オプションを外せば事実上の値下げになるようにする。
ネット時代、コンテンツは溢れているが、玉石混交だ。日経電子版には、忙しいビジネスマンが納得するようなプロのコンテンツを期待する。
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Comments
日経の電子化は今後のメディアのありようの試金石ですよね。いい方向に行くといいなあ。
Posted by: さいのめ | 2010.03.23 12:50 PM