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六義園(東京・本駒込)~山あり、川あり、海あり。一国を再現したような広大さを感じる庭園

 六義園(りくぎえん、東京都文京区本駒込6-16-3、03・3941・2222、入園料300円、開園時間午前9時~午後5時)に行った。
 山あり、川あり、海あり。1国がそのまま庭園になったような広大さと、和歌の名勝を再現した美しさを楽しめる名園だった。
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 チケットの裏の説明。
 この庭園は、元禄15年(1702年)川越藩主柳沢吉保が自ら設計指揮して完成した回遊式築山泉水(つきやませんすい)庭園であります。園は吉保の文学的教養により作庭され、園名は古今和歌集の序文に見える六義にちなみ命名され、園内八十八箇所の名勝と共に元禄時代を代表する和歌趣味豊かな大名庭であります。宝永3年(1706年)には霊元上皇は園内名勝の中から12境8景の20ヶ所を選んで吉保に賜わりました。
 園地は現在残された数少ない大名庭の一つであり、国の特別名勝として文化財保護法により指定されております。(昭和28年3月31日)
 開園 昭和13年10月16日
 面積 87,809㎡
 案内 みごろ
     2月・・・・・・・・・・梅
     3~4月・・・・・・・桜
     4~5月・・・・・・・つつじ、さつき
     11月・・・・・・・・・紅葉(もみじ、かえで等)
 休園日 年末年始(12月29日から翌年1月1日)

 東京都公園協会のホームページ「公園へ行こう!」によると――。
 六義園は吉保の文学的造詣の深さを反映した繊細で温和な日本庭園です。庭園の名称は、中国の古い漢詩集である「毛詩」の「詩の六義」、すなわち風・賦・比・興・雅・頌という分類法を、紀貫之が転用した和歌の「六体」に由来します。
 庭園は中之島を有する大泉水を樹林が取り囲み、紀州(現在の和歌山県)和歌の浦の景勝や和歌に詠まれた名勝の景観が八十八境として映し出されています。
 明治時代に入り、岩崎弥太郎氏(三菱創設者)の所有となった当園は、昭和13年に東京市に寄付されて一般公開されることになりました。昭和28年3月31日に国の特別名勝に指定されました。

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 園内に入ると、ヤマブキがまず、出迎えてくれる。

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 園内数カ所でヤマブキは見られるが、日が良く当たるのか、入り口付近のヤマブキがもっとも元気がよかった。

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 内庭大門。庭園の中心に入るための門で広場にはシダレザクラの大木が植えられている。

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 ソメイヨシノ。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、江戸末期から明治初期に、江戸の染井村(現在の東京都豊島区駒込)に集落を作っていた造園師や植木職人達によって育成され「吉野桜(ヤマザクラの意)」として売り出していた。藤野寄命の調査によってヤマザクラとは異なる種の桜であることが分かり1900年、「日本園芸雑誌」において「染井吉野」と命名された。名称は初めサクラの名所として古来名高く西行法師の和歌にもたびたび詠まれた大和の吉野山(奈良県山岳部)にちなんで「吉野」とされたが「吉野(桜)」の名称では吉野山に多いヤマザクラと混同される恐れがあるため、上野公園のサクラを調査した藤野寄命博士が「日本園芸雑誌」において「染井吉野」と命名したという。

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 花は散ってしまったが、見事なシダレザクラ。高さ約15m、幅約20m。開花は3月下旬頃。

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 大泉水の池畔の「出汐の湊」あたりから見た風景。正面に見える橋は「田鶴橋」。

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 妹山・背山(いもやませやま)。中の島にある築山。古くは女性のことを妹(いも)、男性のことを背(せ)と呼び、この、中の島は男女の間柄を表現している。イザナギ、イザナミの故事にちなむ「せきれい石」もある。妹背山は、和歌山県の紀ノ川を挟む場所にあり、和歌の名所。

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 休憩所兼売店。お土産と食べ物、飲み物を販売。マイルドココア300円、こんぶ茶250円、アイスコーヒー300円・・・。

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 すだ椎の巨木。

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 左の小さな島は蓬莱島(ほうらいじま)。神仙思想を主題とした石組みの一種で、典型的な洞窟石組(アーチ形)ノ島。

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 滝見の茶屋。あずまやの横を渓流が走り、岩の間から落ちて水しぶきをあげている。

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 あずまやからは、滝や石組などの景観や水音が楽しめる。

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 奥が三尊石。手前の洞のある枕のような石が「枕流洞(まくらながしのどう)」、水を三つに分けている石が「水分石」。

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 尋芳径(はなとうこみち)。吟花亭跡に向かう小路。山に来たような気分になる。

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 石柱。庭内の88ヵ所の景勝地(六義園八十八境)には、それぞれに石柱が建てられていたが、現在は32ヵ所のみが残っている。

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 吟花亭跡の周辺は様々な種類のツツジが咲いている。

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 普通のツツジとはちょっと違う。

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 ミツバツツジというらしい。

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 吹上茶屋に向かっていくと大きな松がある。吹上の松。

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 ソメイヨシノが咲き乱れるところに集団が。11時と14時にスタートする無料のガイドツアーに参加する人たちだ。

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 吹上茶屋で休みたかったが、まずつつじ茶屋に行った。明治年間、岩崎氏の代に、つつじの古木材を用いて建てられたもの。戦災を免れ、現代にその希少な姿を伝えている。11月下旬には、紅葉したモミジに囲まれ、見事な景観になる。

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 柱につつじの古木材を使用。

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 天井にも。

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 花筏 (ハナイカダ)を発見。

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 吹上茶屋に戻って一休み。

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 和菓子付きの抹茶(500円)。和菓子は大きく、抹茶はおいしかった。

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 池の外側を歩く。正面に見えるのは山陰橋。

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 白く見えるのがドウダンツツジ。これだけ立派なドウダンツツジはあまりない。

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 近くで見るとかわいい花。

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 藤浪橋を渡り、蛛道(ささかにのみち、小道がクモの糸のように細かいことからこう名付けられた)を通って藤代峠へ。

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 藤代峠(ふじしろとうげ)は園内で一番高い築山で、標高は35m。紀州にある同名の峠から名付けられた。

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 いただきは「富士見山」と呼ばれ、素晴らしい展望が開ける。

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 庭園全体が良く見える。

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 藤代峠を大泉水側から見る。

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 白と黒の鴨。

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 渡月橋。「和歌のうら 芦辺の田鶴の鳴声に 夜わたる月の 影そさひしき」の歌から名付けられた石の橋。2枚の大岩の重量感が、あたりの雰囲気を引き締めている。

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 モミジ。

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 モミジの花。

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 芦辺茶屋跡の方からみた渡月橋。

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 ハナカイドウ。

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 鳥居跡。和歌三神の一人、衣通姫(ソトオリヒメ)を祀っていたらしい。

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 見事なモクレン。

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 アケビ。

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 アケビの花。

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 入り口付近に戻り、心泉亭(しんせんてい、集会場)、宜春亭(ぎしゅんてい、茶室)に行く途中、馬酔木(アセビ)を見つける。ほとんど咲いていなかったが、かろうじて咲いていたのが写真のアセビ。

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 シャガも一面に咲いていた。

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