チェコと言えばビール。早く飲みたい!
チェコと言えば、ビールだ。
『自遊人』2008年9月号の「脱!『とりあえずビール』 新『ビール党』宣言!」の中に「聖地巡礼。ピルスナーの聖地、チェコ。ザーツ、ピルゼン、プラハへ――。」という記事がある。
「チェコはピルスナータイプのビールが誕生した地である。今や世界のビールの大半を占めるピルスナーだが、ルーツとなったのは1842年にピルゼンで産声を上げた『ピルスナー・ウルケル』。モルト100%、チェコが誇るザーツ産ホップをふんだんに使った華やかな香りとコクのある味わいは、今も変わることなく人気を集めている」
ザーツはチェコの首都、プラハの北西に位置する。
ザーツ産のホップは「ドイツ・ハラタウ産と並んでファイン(優れた)アロマホップの最高級品とされている」。サントリーのビールのイメージが変わった『ザ・プレミアムモルツ』も「通常の2倍量(サントリー自社成分比)のザーツホップを使うことで」思い通りの香りと苦みを実現したという。
「ザーツはもともと火山地帯のため土は火山灰由来。地下水に恵まれている一方で水はけはきわめていい。こうした条件もホップの栽培にはうってつけなのだそうだ」
「ホップは多年生の植物で、夏に花を咲かせて、やがて緑色で松笠状のコーン(毬花)に姿を変える。コーンの中にはルプリンという黄色い粒子が入っていて、これに香り成分やビールに苦みを与えるアルファ酸が含まれているのである」。
しかし、ライトビールが全盛となると、プレミアムビールのような味や香りは不要ということで、栽培面積や生産量は最盛期の半分に減っているらしい。
いいものをつくっても利益にならない状況が憂慮される。
ピルスナータイプのビール発祥の地、ピルゼンはザーツ地方の少し南に位置している。「ピルスナー」とは「ピルゼン風の」という意味。
「ピルゼンでは13世紀末にボヘミア王から醸造権を与えられて以来、市民醸造家たちがエールタイプのビールをつくり続けていた。ところが全般に品質が低く、1883年、38樽が『ろくでもないビール』として公衆の面前で破棄されるに及び、醸造家たちは品質向上のために共同で醸造所を設立することを決意。最新・最良の設備を備えた工場を建てるとともに当時、下面発酵(ラガー)ビールの先進地だったドイツ・バイエルンからヨゼフ・グロールという若き醸造家を呼び寄せた。1842年、彼が完成させた最初のビールは、当時バイエルンでつくられていたダークなラガーとはまったく異なり、美しい金色に輝いていた。それは彼の思惑を超えたもの、あるいは偶然の産物であったとも伝えられる」。
「ザーツがホップの聖地、ピルゼンがピルスナーの聖地なら、プラハはさしずめビール飲みの聖地とでもいおうか。・・・街角にはあちこちにチェコ語で『ホスポダ』や『ピヴニッツェ』と呼ばれるビアホールがあり、開店したての朝11時頃からジョッキを手にした人の姿がひきもきらず、中にはスーツにネクタイのビジネスマンが商談しながら喉をうるおしている姿も珍しくない」「何しろチェコは国民一人当たりのビール消費量では不動の世界一。日本の3倍、ビールの国として名高いドイツやイギリス、ベルギーにもはるかに水をあけて首位の座に君臨し続けているのだ」。
もっとも最近は外資によるビール会社の買収が相次ぎ、チェコ資本はブドヴァルのみ。ピルスナーウルケル社も、南アフリカが発祥の世界的ビール会社、SAB(サウス・アフリカ・ブリュワリー)の傘下に入っている。
このため、チェコでは「地ビール」が静かなブーム。「ひときわ美味しさで名高いのがストラホフ修道院にあるミニブルワリーだ」という。
この特集で、プラハ、ザーツ、ピルゼンの3つの町から1店ずつ、お薦めの店を紹介している。
プラハの店は、行ったことがある人の一押しなのでぜひ行ってみたい。ピルゼンにある店にも立ち寄るつもりだ。
ウ・ズラテーホ・ティグラ【プラハ】
クリントン元大統領も訪れた150年もの歴史を誇る有名店。
Husova17、Praha 電話+420-222-221-111
※行った人によると、タルタルステーキ(薬味がいっぱいついてきて美味!)がお薦めらしい。
THE PUB【ピルゼン】
テーブル中央に据え付けられたサーバーで、自らピルスナーウルケルをついで飲める。飲んだ量は自動集計されて、テーブルごとのランキングがスクリーンに表示される。
Prešovská 16 Plzen 電話+420-377-221-131
まあ、このあたりは現地でお世話になるM君が明らかに詳しいので期待!
ナズドゥラヴィー(乾杯)!が待ち遠しい。
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