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映画『ソーシャル・ネットワーク』(The Social Network)~フェイスブック創業者の赤裸々なドラマ

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 映画「ソーシャル・ネットワーク」(The Social Network)を有楽町マリオン9F(東京・有楽町)の丸の内ピカデリーで観た。世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Network Service、SNS)「フェイスブック」の誕生をめぐる人間ドラマだ。満席だった。

 昨年10月1日(金)に北米公開となり、すでに映画の各賞を受賞(ニューヨーク映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー、アメリカ映画協会賞、ボストン映画批評家協会賞、サンフランシスコ映画批評家協会賞などすでに13の映画賞で作品賞ほか監督賞、主演男優賞など40以上の賞を受賞)したことも人気の秘密だと思うが、今をときめくフェイスブックへの関心の高さが裏付けられた。

 2010年10月9日付週刊東洋経済が特集『ネット「新」金脈』で「グーグルを超える新しい覇者 フェイスブックの野望」という記事を書いている。
 「ネットの主役企業に躍り出たフェイスブックの創業は2004年。わずか6年前のことだ。ハーバード大学の学生だったマーク・ザッカ―バーグ氏が学生に限ったコミュニケーションツールとして始めたものだ。その後、06年に一般ユーザーに開放してから、急成長神話が始まった。07年にはマイクロソフトからの50億ドルの買収提案を断り、出資比率1.6%だけで2.4億ドルを得ることにも成功した」「現在も株式は非公開。業績も開示していない。09年4~6月期にキャッシュフローが黒字化したと公表している程度だ。10年12月期の売上高は約15億ドルになると推定するアナリストもいるが、これはグーグルの09年12月期の売上高236億ドルの足元にも及ばない」「圧倒的なユーザー数やページビューに見合うだけの収益をどのように稼ぐかは目下、不透明だ。が、明らかなのは仮想敵であるグーグルがこのフェイスブックの躍進を警戒し、盛んに対抗措置をとっていること。この2社のつばぜり合いが現在のネット業界の最大の焦点と言っても過言ではないのだ」。

 いろいろな数字を紹介しており、これを見るだけでもフェイスブックの勢いが分かる。
 ユーザー数5億人 1ヵ月に1度でもログインするユーザーは2010年7月に5億人を突破。平均で1人当たり130人の友達がいる。
 アクセス数1位 米国では2010年3月にグーグルを抜き、フェイスブックが1位になった。ユーザー数、訪問時間合計などの指標でもグーグルに肉薄している。
 オブジェクト数9億 グループ、イベント、コミュニティページなどのオブジェクトが9億以上あり、平均で1人当たり80のオブジェクトを活用、毎月90の書き込みをする。
 アプリ数55万 フェイスブックのプラットフォーム上には55万以上のアプリ。100万以上のサイトがフェイスブックとの連携機能を導入済み。
 海外比率70% ユーザーの約70%が米国以外。70以上の言葉で翻訳されており、翻訳には30万人以上のユーザーが協力している。

 私も実名でフェイスブックを使っている。この人はあなたの友人ですか?とたまに聞かれ、そこに知人がしっかりとリストアップされているのに驚く。実名だと、リアルのネットワークとも連動する。だからフェイスブックは強いのだろう。

 映画のストーリーは以下の通り(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのプレスリリースより)。
 2003年、ハーバード大学に通う19歳の学生マーク・ザッカーバーグは、親友のエドゥアルド・サヴェリンとともにある計画を立てる。それは、大学内で友達を増やすため、学内の出来事を自由に語りあえるサイトを作ろうというもの。閉ざされた"ハーバード"というエリート階級社会で、「自分をみくびった女子学生を振り向かせたい」そんな若者らしい動機から始めたこの小さな計画は、瞬く間に大学生たちの間に広がり、IT界の伝説 ナップスター創設者のショーン・パーカーとの出会いを経て、ついには社会現象を巻き起こすほどの巨大サイトへと一気に成長を遂げる。一躍時代の寵児となった彼らは、若くして億万長者へと成り上がっていく一方、最初の理想とは大きくかけ離れた孤独な場所にいる自分たちに気づくが――。

 監督:デヴィッド・フィンチャー  製作総指揮:ケヴィン・スペイシー  脚本:アーロン・ソーキン
 出演:ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク、ルーニー・マーラ  ほか
 原作:ベン・メズリック著「facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男」(青志社)

 映画のカタログに「YOU DON'T GET TO 500 MILLION FRIENDS WITHOUT MAKING A FEW ENEMIES」とあるが、ここまでモデルとなった企業や経営者について(かなりネガティブな)実像を描いた作品は珍しい。「あなたはオタクじゃなくて性格が悪いの」と彼女にふられ、ブログに彼女のプライバシ―を含む悪口を書く。ハーバード大学の情報をハッキングして得た女子学生の身分証明書写真を使って女性の顔を比べる勝ちぬき投票ゲームをネット上に公開し、ハーバードの全女子学生を的に回す――。フェイスブックの創業者としては隠したいような成長神話の裏話が最後まで描かれる。

 プライバシーを公開するフェイスブックの創業者だからこそ、ここまで自分をオープンした映画を容認できたのかもしれない。

 クールな映画だった。

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