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石原結實著『50歳からの病気にならない食べ方・生き方』(海竜社)

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50歳からの病気にならない食べ方・生き方

 石原結實著『50歳からの病気にならない食べ方・生き方』(海竜社、2009年9月5日発行)を読んだ。
 群馬県で過ごしたときに実施した「朝だけにんじんジュースダイエット」の著者。「朝だけにんじんジュースダイエット」は、効果があった。
 本書の略歴を見ると、「長寿地域として有名なコーカサス地方(グルジア共和国)や、スイスのB・ベンナー病院などで、最前線の自然療法を研究。東洋医学を取り入れた独自の食事療法、運動療法」を手がけているという。
 先祖代々、種子島藩藩医というが、本書を読むと、江戸の漢方の大先生のような感じがする。つまり、西洋医学から見れば賛成しかねるような理論ではないかなと思われるところもあるのだが、分かりやすく、説得力のある話をされている。

 「はじめに」で基本的な考え方を説明する。

 「『免疫』とは、文字通り『疫=病気』を免れる力のことをいい、それは端的には血液の中を自由に動き回っている白血球の力のことである」「われわれが満腹のときは、血液中には吸収された糖や脂肪、ビタミン、ミネラルなど種々の栄養素が十分に存在し、白血球もそれを食べて満腹になる。よって、外から入ってくるバイ菌やアレルゲン、体内で増殖するがん細胞や老廃物をあまり食べようとしない、つまり、満腹のときは免疫力が落ちるのである」「逆に、われわれが空腹のときには、血液中の栄養素が不足気味になるため、白血球もおなかをすかせて、バイ菌やがん細胞などを貪食する力が強くなる」。
 
 「寒いところでは体がかじかみ、十分に動けなくなる。寒いと動きたくもないが、暖かいところや湯船の中では、身体はよく動き、活発になる。同様に、白血球も体温が下がると動きが悪くなり、免疫力が落ちる。逆に、体が温まると動きがよくなり、免疫力が上がる」

 「『病気を防ぐ、または治す方法』は、『食べすぎない=腹八分目にする』ことと、『体を温める』という2点に集約される」という。

 第一部が「病気にならない食べ方・食べ物」。
  「動物の食性は歯の形によって決まっている」「われわれ人間の歯を見ると、32本の歯があり、その内訳は、穀物食用の臼歯 20本(20/32=62.5%)、野菜・果物食用の門歯 8本(8/32=25.0%)、肉・魚介類・卵食用の犬歯 4本(4/32=12.5%)となっている。このとおりの比率で食べるのがもっとも健康によいはずである」「それはわれわれ日本人が何百年もの間に培ってきた『和食』を中心とした食生活だ」。

 「1975年当時は、医師が約13万人、がんの死亡者数は約13万6000人であった。今や医師の数は28万人と倍増し、その間、がんに関する研究や治療方法も格段に進歩したのに、2008年、がんで死亡した人は34万人近くにもなっている」「それは日本人の免疫力が低下してきていることを示している。免疫の中心を担っている白血球の力は『食べすぎ』により減弱し、空腹により増強する」「今、われわれ日本人は『飽食』の状態にあるからこそ、医師が増加し、医療技術が進歩しても病気が減らないどころか増加しているという矛盾のなかにいるわけだ」「医者足らずの『腹十二分』から『四分』引くと、すなわち病のない『腹八分』になる。それには『四分=一食』抜けばよいということになる」。

 「巷では『高血圧や脳卒中の原因になるので、塩分は控えめにすること』とか『日本人の死因の第2位と第3位を占める心筋梗塞や脳梗塞は血栓症なので、血液をサラサラにするためにも1日2~3ℓ以上の水分を摂るように』などという指導がなされている。しかし、われわれ人間は…『本能』をもっと重視すべきだ」「塩には体を温める作用がある」「つまり、『塩分が欲しいときには摂るべきだし、水が欲しくなければ無理をして飲むべきではない』」「塩分の極端な制限、交通機関の発達や電化製品の普及による運動不足、血栓を防ぐためにとむりやり飲んでいる大量の水分などが原因で、日本人は総じて体温が低くなって免疫力が低下してしまい、がん、アレルギー、自己免疫性疾患、感染症などの病気にかかりやすくなり、体内では糖や脂肪の燃焼不足からくる高血糖、脂質異常症、肥満などのメタボリック・シンドロームの要因をつくってしまったと言っても過言ではない」。
 「体が冷えると病気になったり、死亡したりするのだから、人間の体は冷えた場合には水分を捨てて体を温めようとする。つまり寝冷え→下痢、かぜをひく→くしゃみ、鼻水、老人が夜間に冷える→頻尿といった症状が現れる」

 「人間を植物にたとえると、へそより下の下半身は植物の根にあたる。つまり、下半身の強化には植物の根を食べればよいと考える」「これを漢方では『相似の理論』という」。

 「日本の研究でも、『1日の飲酒量が日本酒なら2合、ウイスキーならダブルで3杯、ワインならグラスで2~3杯、焼酎ならお湯割り3~4杯程度』なら『動脈硬化を防ぐ、善玉のHDLコレステロールが増加する』、『血栓を防ぐウロキナーゼの血管内皮での産出が促される』ことがわかっている」。

 第二部が「病気にならない運動・生き方」。
 「筋肉は男性の平均体重の約45%、女性の約36%を占めている。であるから、人体最大の器官である筋肉を動かさずして、運動せずして、健康などありえないわけだ」「全筋肉の70%以上がへそより下の下半身に存在する。よって、下半身の筋肉が衰えてくると、種々の障害が生じてくるし、腎虚に陥り、老化もはじまってくる」。

 第三部「病気は自分で治す!【病気・症状別対処法】」では、病気、症状別に、何を食べ、どう過ごすべきかの対処法を紹介している。
 ショウガ風呂・ニンニク風呂(どちらも100gすりおろし、布袋に入れて湯船につける)・塩風呂は試してみたいと思った。 

 人間が本来持っている力や、食事、運動によって健康を保ついう考え方は支持できる。医療・健康分野は素人では分からないことが多いが、さまざまな本を読み、勉強していきたいと思う。

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Comments

おもしろそうな本であります。毎日、塩風呂にはいっていますよ。バスクリンより安いしね:)

Posted by: さいのめ | 2011.02.12 at 12:42 AM

塩の分量、どのくらいなんですかね。

Posted by: フーテンの中 | 2011.02.13 at 09:07 PM

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