CEATEC JAPAN 2011 融合の時代、独創性は機器でなく「つながり」から生まれるのか
千葉市の幕張メッセで開催されている最先端IT・エレクトロニクス展「CEATEC JAPAN(シーテックジャパン)2011」に行った。2009年の3Dテレビ、2010年のスマートフォンのような目玉の機器は見られず、タブレット端末とテレビの融合、マルチメディア放送といった機器の「連携」や、メディアの「融合」がいまやITの主役のようだった。
スマートフォンがつながり、広がり、スマートライフ、スマートコミュニティが生まれるらしい。
「ふ~ん」。
「がうがう」。スマート、スマートという言葉の中で、ちょっと異色な言葉に目がとまったが――。
自分のスマートフォンをキャラクターグッズ化するモバイルガジェットショップの出展だった。
そんななかではソニーが3D対応のヘッドマウントディスプレイやタブレット型端末を出品。アンドロイドウォークマンなども展示していたが、時代を創っているというよりは、「アップルを追いかけている」感じがした。
アナログテレビの停波後の跡地で展開するNTTドコモ系の「マルチメディア放送」はさすがに元気があった。
マルチメディア放送(V-High)の放送局名は「NOTTV」になったという。
「テレビではない」。訴えるべき積極的な特長がないのでこんな名前になったのではないかと疑うような名前だ。
『ひらけ!ポンキッキ』のムックのような謎のキャラクター。プレゼンは派手だったが、多彩な映像が楽しめるYouTube、Ustream時代に、それより楽しい映像コンテンツが出てくるのかどうか。
2012年4月に開局するというこのNOTTV、パンフレットを見て、魅力を感じただろうか?
一方、同じマルチメディア放送でもV-Lowと言われるジャンルのデモンストレーションはTOKYO FMが手掛けていた。展示は素朴だし、プレゼンの映像はいただけなかったが、こちらは逆に可能性を感じた。
ケータイ端末やタブレット型端末は、確かにモバイル端末の中心に位置づけられるが、デジタル時代に融合するものは、今ある端末ばかりではないだろう。V-Lowマルチメディアは携帯電話事業者がインフラを担わない分、かえって面白いものができるかもしれない。
カシオのデモ端末。
ダウンロードしたスーパーのチラシ。
拡大して見たいところを見ることができる。
詳しくイチオシ情報も。
音楽や――。
本のダウンロードも。放送波を使うので、人気が高く大人数がダウンロードするものが中心になると思われる。
避難場所などの情報も。
「連携」「融合」と言われるが、テレビとタブレット端末などの連携ばかりでなく、意外にチラシとデジタルフォトフレームのようなローテクの組み合わせが面白いのかもしれない。
放送の「プッシュ型」は、操作をしなくても情報が落ちてくるので、操作が必要な「双方向」よりも、これからの高齢社会にはきっと向いている。
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