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映画『エンディングノート』

Ending_note

 映画『エンディングノート』を銀座シネパトスで観た。映画の題名になっている「エンディングノート」に関心があるのと、面白かったという友人の声も多く、観に行きたいと思っていた。

 ウィキペディアによると――。
 エンディングノートとは、高齢者が人生の終末期に自身に生じる万一のことに備えて自身の希望を書き留めておくノート」。自身が死亡したときや、判断力・意思疎通能力の喪失を伴う病気にかかったときに希望する内容を記す。書かれる事柄は特に決まっているわけではなく任意であるが、主に

病気になったときの延命措置を望むか望まないか
自身に介護が必要になった際に希望すること
財産・貴重品に関する情報
葬儀に対する希望
相続に対する考え方
プロフィール・自分史
家系図

 などがある。

 遺言と異なり法的効力を有する性格の文書ではない。存命中や死後の家族の負担を減らすことを目的としている。

 とのことだ。


 映画のパンフレットの体裁が「エンディングノート」になっている!
 そのパンフレットによると、主人公砂田知昭氏は「1940年(昭和15年)愛知県出身。岐阜の小さなな町で開業する医師の父・知一と、母・美佐子の元で育つ。 医学部受験を念頭に、15歳で単身上京し都立高校へ入学。 しかし、『サラリーマンのほうが向いていると思う』という突然 の心がわりで、慶應義塾大学経済学部に進学。 ユースホステル部に所属し、仲間とともに日本中を旅してまわった。卒業後の1964年(昭和39年)、丸の内に本社を置く化学メーカーへ入社。一貫して営業畑を歩み、2007年に引退。第二の青春を謳歌していた矢先、定期健診で胃癌が発覚。癌告知から半年後の2009年12月29日、死去。享年69。家族構成は、妻、長女、長男、次女と先立たれた犬一匹。特技は『段取り』と『空気を読む事』」。

 次女でこの映画の監督である砂田麻美さんが、カメラで父、知昭氏を追いまわす。会社勤めをしているころの映像もある。定年退職の歓送会の場面あたりから、いつしか、自分の体験、考えとオーバーラップさせながら、映画を見るようになっていた。

 日本の葬式よりも、教会のほうがシンプルで合理的と思ったこと、親族のみで式を執り行った点は我が家と同じ。

 なぜか死の直前になると孫がものすごい生命のパワーを発揮するというところも私の親と一緒だ。

 長男自らは「自分が一番冷静になって仕切らなければならない」と思っているのだが、傍からみると、一番、動揺しているように見えた。これも父が亡くなった昨年春のころの自分と酷似していると感じた。

 つらいテーマのはずなのだが、いろいろな場面で共感しながら、自然に、いろいろなことを考えさせてくれる映画だった。エンディングノートを書きたいと思った。

 このジャンル、特に家族との最後のコミュニケーションの場面などは、親族しかなかなか撮れないのだろう。しかし、次女のキャメラは娘の優しい目線だけではなく映画監督としての冷静な視点を併せ持っていた。すばらしいドキュメンタリー映画だった。

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