落合恵子著『積極的その日暮らし』(朝日新聞出版)
落合恵子著『積極的その日暮らし』(朝日新聞出版、2011年5月30日発行)を読んだ。
愛する母親を看取った後、2008年4月5日からの日誌だ。
「社会面の下段、訃報の欄がとても身近になったのも変化のひとつだ。そんなに遠くない明日、自分の番がやってくるのだ、と考える」 「どうやら、母の介護をした頃から、わたしの『その日暮らし度』は深まったようだ」「『明日? そんなこと、知るか!』である。好むと好まざるとにかかわらず、人はみなある意味で、『その日暮らし』なのだとも思う」。
「わたしはいま63歳。居場所の時間帯は『午後』から『夕暮れ』に変わったのだろうか」「白髪が増えることに焦りはないが、体力的に以前ほど無理がきかなくなったのは、ややさびしい。だからこそ、この時間帯を、『もっと積極的に』生きてやろうじゃないかと、誰にともなく、つぶやく夕暮れどき」。
書かれているのは――。
野菜室を占領する花の種子、探し物、「こころの深呼吸」、好きな曲、冒険、正月の遺言書、自分の内に起きる諸々の変化、弱者、友人、生きること、女性…などだ。
落合恵子さん、齢は重ねても、語り口や感性は、かつてのセイ!ヤングのパーソナリティ時代と少しも変わっていないと感じる。
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