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西山昭彦著『好きなことで70歳まで働こう!』(PHP文庫)

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好きなことで70歳まで働こう!

 西山昭彦著『好きなことで70歳まで働こう!』(PHP文庫、2012年3月19日発行)を読んだ。
 
 「日本企業は、平等を重んじる。特に、定年に関しては厳格で、技術や顧客を持っていても、ほとんど一律に適用する。残れても、社員ではなくなり、給料も待遇も大きく低下する。まだ通用する高いスキルの対価は払われない」。

 「今後ますますわが国の労働人口の減少が見込まれ、高齢者、主婦の労働市場への参入を増やすことが社会的に求められている。このうち、定年後のサラリーマンの雇用は、段階的に年金支給年齢が引き上げられることにより、少しずつ増えると予測される。特に、工場や店舗など現場で働く人は雇用延長の対象になっていくと見られる」「しかし、管理職等の定年後の働き方の選択肢はなお少なく、雇用延長または再雇用で勤務する人の満足度も高くない。その社会的活用を図るには、新たなモデルが必要である」。

 「45歳を越すと、組織のピラミッド維持の点から多くの人は居場所が少なくなる、役職の上限に到達した人も多くなる」「しかし、この45歳こそ、60歳以降働くための分岐点である」「残された時間を有効に使って、定年後会社を離れて70歳まで働く専門スキルと事業プランを作りはじめる時期である」。

 「勝負は定年後、組織に守られたサラリーマンを終えた後にくる」。

 タイトル、「はじめに」を読み、「その通り!」とうなずく。定年を境に下り坂を下りるのではなく、まさに自分の好きなことで生きていきたいと思う。

 第一章の次の一文にも共感した。
 「70歳まで働くメリットは、定年後だけにあるわけではない。会社を辞めた後を視野に入れることで、定年前の現役時代もまた別の意味を持つようになってくる」「会社に勤めている間に、会社の内外で準備を進めるのだ。会社で今頑張っている仕事も、今後の自分のために役立つ経験になるだろう」。

 第三章「70歳まで働ける人」の法則
 法則1 体力アップに努めている
 法則2 「特権」を失っても割り切れる
 法則3 いくつになっても好奇心が旺盛
 法則4 年下に対しても腰が低い
 法則5 新たに何かを「学ぶ」ことが好き
 法則6 「逆算」して行動する
 法則7 現役時代は目の前の仕事に奮闘
 法則8 現役時代から人脈づくりを意識
 法則9 会社の看板なしでも「受注力」がある
 法則10 「会社・人への恩返し」「社会貢献」「好きなこと」で仕事を選んでいる

 すべて、シルバーカンパニーへの取材や、60歳を超えても元気に働き続けている人たちからの取材に基づいているだけに、重みのある法則だ。

 第五章 70歳まで働くために45歳からやっておくべきこと
 
 「45歳は、サラリーマン人生の中間決算をするときである」。
 「会社から距離を置かれた45歳こそ、生涯現役を考え、そのために努力の方向性を変える絶好の機会なのだ」。
 「40代以降、ポストから遠ざかっていく。さらに定年後を考えれば、必要なのはプレーヤーとして、いかにプロスキルを持ってほかの社員と差別化するかである」。

 「発表する、創造する、教えるという段階になったときに、初めてプロになる」。

 「ミドル時代から情報発信をしていくことは有効だ」。

 「定年に向けて、モノを徹底的に減らし、身軽にしていく」。

 「自分でも家計とは別に個人の会計=個計を持つべきである」。

 「大事なのは、会社に依存しない『フリーで対等な関係』を立ち上げていくことである」。


 45歳を過ぎたら、手に取ってみるべき本である。
 

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