バラとお茶が愉しめる旧古河庭園(東京都北区西ヶ原)
洋館とバラ、そして日本庭園が美しい旧古河庭園(東京都北区西ヶ原1-27-39)を訪ねた。
庭園の解説がある案内板。クリックすると大画面になるが、読みづらいので、東京都公園協会のホームページ「公園へ行こう!」の説明を引用する。
武蔵野台地の斜面と低地という地形を活かし、北側の小高い丘には洋館を建て、斜面には洋風庭園、そして低地には日本庭園を配したのが特徴です。
この庭園はもと明治の元勲・陸奥宗光の別邸でしたが、次男が古河財閥の養子になった時、古河家の所有となりました。尚、この当時の建物は現存していません。
現在の洋館と洋風庭園の設計者は、英国人ジョサイア コンドル博士(1852~1920)です。博士は当園以外にも、旧岩崎邸庭園洋館、鹿鳴館、ニコライ堂などを設計し、我が国の建築界に多大な貢献をしました。
日本庭園の作庭者は、京都の庭師植治こと小川治兵衛(1860~1933)であり、彼は当園以外にも、山県有朋の京都別邸である無鄰菴、平安神宮神苑、円山公園、南禅寺界隈の財界人の別荘庭園などを作庭し、造園界に多大な貢献をしました。
戦後、国へ所有権が移りましたが、地元の要望などを取り入れて、東京都が国から無償で借り受け、一般公開されました。
数少ない大正初期の庭園の原型を留める貴重な存在で、伝統的な手法と近代的な技術の融和により、和洋の見事な調和を実現している秀逸で代表的な事例であり、また、現存する近代の庭園の中でも、極めて良好に保存されている数少ない重要な事例であるとして、平成18年1月26日に文化財保護法により国の名勝指定を受けました。
洋館。周辺には見たことのないバラがいっぱい。
ほんの一部をご紹介しよう。
レオニダス。フランス。花名はベルギーのチョコレート会社に由来。
オクラホマ。アメリカ。芳香あり。
フレンチレース。アメリカ。
ダイアナ プリンセス オブ ウェールズ。アメリカ。ダイアナ元英国皇太子妃に捧げられた品種。
プリンセス オブ ウェールズ。イギリス。品種名は故ダイアナ元妃の英国肺病基金の活動に対し、英国女王が名付けることを許可したもの。
インカ。ドイツ。
ダブル デライト。アメリカ。「二重の喜び」という品種名は、美しさとフルーティーな香りにちなむ。
リオ サンバ。アメリカ。開花するにつれ花色が変化する。
ヨハネ パウロ 2世。米国。このバラは第264世の偉業を称え、バチカン法王庁がバチカン庭園に植樹するために選ばれました。
白鳥。日本。鈴木省三。
ホワイト クリスマス。アメリカ。芳香あり。
バラ園から離れると、日本庭園になり趣きががらっと変わる。
茶室があった。
水の音がするので近づいてみると、滝があった。
味わいのある滝なのだが、どうしても写真では、その良さが伝えきれない。
上のほうにいくと洋館が現れる。タイムスリップしたような感じ。
日本人は和洋折衷が実にうまいと改めて思った。
昭和31年4月30日開園。面積は30,780平方メートル(平成22年5月31日現在)。
開園時間は午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)。
年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで) は休園。
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