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本格的な茶道を体験できる「偕楽園お茶会」

 水戸の偕楽園内にある好文亭「何陋庵(かろうあん)」で開かれている偕楽園お茶会に出席した。

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(クリックすると大きな画像で見られます)

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 今年の4月から来年の2月までの予定で、毎月第一日曜日の午前10時から午後3時まで開催されている一般社団法人水戸観光協会主催の催しだ。

 実際に運営しているのが、茶の湯ボランティア「拙誠会」。

 水戸観光協会のホームページに「拙誠会(せっせいかい)」についての説明がある――。

 私どもは、表千家・裏千家・江戸千家・遠州・石州と煎茶東阿部流の各流派の同好が集い、平成17年から好文亭内に於きまして「拙誠会」と命名して茨城県、水戸市関係機関のご理解・ご協力のもとボランティアで呈茶をいたしております。
 「拙誠会」とは、この偕楽園を創設した水戸藩代9代藩主徳川斉昭公自ら書かれた茶道に対する心構えを説いた「巧詐 (こうさ)は拙誠(せっせい)に如(し) かず」を出典にいたしております。茶室「何陋庵」の寄付きに「茶説」と共々板額が掲げてございますので是非ご覧ください。(景山は斉昭公の号、生前の行跡にちなんだ諡名は烈公)
 「巧詐は拙誠に如かず」の意味は、茶の道や人生において「功詐」であるより「拙誠」である方が大切であると諭されております。
 「功詐」とは、うわべを取繕い、相手を偽って上手そうに見せる心無い行動のこと。「拙誠」とは、 見た目はつたなく不恰好、下手でも心が込った誠実な態度、行動のことで、必ずや相手の心に響き好感を持たれ爽やかな茶の湯になるはずです。
 私共は、常にこのことを意識してお点前や日常生活においても行動したいとの思いをこめて 「拙誠会」と銘し、月釜を掛けさせていただいております。

 今日は石州流の水戸何陋会の担当。

 経験の浅い私だが、水戸何陋会の茶席にはこれまで2度出席したことがある。

 まず、今年4月27日に開かれた櫻木神社奉献祭・茶会の濃茶席。次いで、石州連合会30周年記念茶会の濃茶席だ。

 水戸何陋会は好文亭の何陋庵を守ってきた石州流の古老たちが結成した会。その何陋庵で水戸何陋会が茶会を催すと聞いて、ぜひ、出席したいと思った。

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 今日は猛暑で偕楽園内を歩く人は少なかったが、茶席だけは盛り上がっていた。

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 水戸の銘菓「水戸の梅」。

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 男性によるお点前で、武家の茶道、石州流らしい雰囲気を醸し出していた。

 猛暑のなか、「氷点前(冷水点前)」で抹茶が供された。冷たい抹茶だ。

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 美味しかった。

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 今日は七夕でもあり、短冊も配られた。

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  それまで、正客を無難にこなしていた友人のeさんが短冊を渡され、即興で書いた一文がこれ。夏の偕楽園は、緑が美しかった。

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 亭主と正客の会話は弾み、石州流の心がわかった気がした。

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 葉蓋を替えて、お点前は終わった。

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 無料の茶会と聞いて、初めは、観光客向けに形だけ整えた茶会かと思っていた。

 しかし、さすが、「巧詐は拙誠に如かず」の精神を持って客に接する茶会。有料の茶会に決して劣らない茶会だった。爽やかな美の空間で、心地よい時間を過ごすことができた。

 好文亭は、水戸観光協会のホームページに、「徳川斉昭公により、偕楽園内に休憩所として建てられたもので、素剛優雅な外観は水戸武士の風格がただよう」「この名は梅の異名『好文木』に由来し、その三階の楽寿楼からの眺望は見事」との説明がある。

 斉昭公は偕楽園内で最も深山幽谷を思わせる湧水泉「吐玉泉」(とぎょくせん)の水を使って好文亭の何陋庵で民とともに茶道を楽しんだという。

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 好文亭の開館時間は2/20 ~9/30が9:00~17:00、10/1~2/19が9:00~16:30。
 休館日は12/29~12/31。入館料は大人190円。

 水戸の茶道の中心地での茶会はとても印象深かった。

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