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新しい歌舞伎座で歌舞伎観劇~團菊祭五月大歌舞伎

Dankikusaigogatsuookabuki

 初めて、新築の歌舞伎座で歌舞伎を見た。 「團菊祭五月大歌舞伎~十二世市川團十郎一年祭」。

一、歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)

粂寺弾正 左團次

小原万兵衛 権十郎

小野春風 松 江

腰元巻絹 梅 枝

秦秀太郎 巳之助

腰元若菜 廣 松

錦の前 男 寅

秦民部 秀 調

八剣玄蕃 團 蔵

小野春道 友右衛門

二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)

武蔵坊弁慶 海老蔵

富樫左衛門 菊之助

亀井六郎 亀三郎

片岡八郎 亀 寿

駿河次郎 萬太郎

常陸坊海尊 市 蔵

源義経 芝 雀

新皿屋舗月雨暈

三、魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)

魚屋宗五郎 菊五郎

女房おはま 時 蔵

磯部主計之助 錦之助

召使おなぎ 梅 枝

茶屋娘おしげ 尾上右近

小奴三吉 橘太郎

菊茶屋女房おみつ 萬次郎

父太兵衛 團 蔵

浦戸十左衛門 左團次

 収穫は、歌舞伎十八番の内でも最も人気のある「勧進帳」を海老蔵の弁慶で、見られたこと。

 歌舞伎十八番は七代目市川團十郎が制定。「七代目は自分がつくった『勧進帳』という芝居の宣伝にもなると考えて、この十八番を制定したともいわれております」(十二代目市川團十郎『團十郎の歌舞伎案内』)。

 能の「安宅」を歌舞伎にした勧進帳は、いきなり十八番に入れてしまうあたりに七代目團十郎の自信を感じられる。そして、事実、構成も演出も素晴らしかった。

 これを見た後の「魚屋宗五郎」はつらかった。

 新しい歌舞伎座については、建築を手がけた隈研吾氏が次のように言っている。「新開場記念 歌舞伎座」から引用しよう。

 「歌舞伎座の建築は、明治22年の第1期歌舞伎座開場以来、東京の華であった。すなわち、パリにおけるオペラ座のごとく、東京を代表し、東京を象徴する中心的な祝祭空間であった。今回第5期歌舞伎座の建築設計に携わらせて頂く、光栄ある機会を与えられ、その華やかにして重厚な伝統を大事に、丁寧に継承することを考えた」

 「この1期からの流れの中でも、『歌舞伎座』というイメージの確立、確定を達成したのは、大正14年開場の、岡田信一郎の第3期歌舞伎座であった。皇居を起点として、銀座、築地をへて東京湾に至る東京で最も重要な軸線に面して、エントランスに唐破風(からはふ)、中央頂部に千鳥破風、東西対称にこぶりな千鳥破風を擁した。その、求心性がきわめて高い構成によって、人々は歌舞伎座とは何かを理解し、歌舞伎とは何かをも、一瞬にして理解した」

 「吉田五十八は、その第3期を継承しながら、昭和という工業化と高度成長の時代にふさわしい東京の象徴へと磨きあげた。外観においては、戦災で破壊された頂部千鳥破風を復元せずに、周囲のハコ型ビルとの調和を重んじて、フラットルーフで上部を収めた」

 「内部においては格天井を、勾配のついた間接照明付の吹寄竿縁天井という、全く独創的で美しいデザインに変更し、舞台と観客を一層近づけ、音響的にも絶大な改善があった。大きな間口と、舞台と観客席の近さを特徴とする、世界に全く例のない歌舞伎という劇場空間が、この変更でさらに強化された」

 「第5期には第4期の考え方をさらに発展させた。舞台と観客とがつながれただけでなく、歌舞伎座自身を街へとつないだのである。東南の角にまず新しく公共広場を設けた。広場から、その奥の木挽町通りへと、人が流れて街ににぎわいと華やぎが加わる。この木挽町通りに面して、格子とガラスで通りとつなげ、通りからも店へのアクセスを可能とした。地下鉄は、防災機能をもつ地下の公共広場を介して、劇場とつながった。この歌舞伎座は、一種のアーバンデザインでもあった」

 さて、義理の母と娘と行った、新しい歌舞伎座を写真でリポートしよう。

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 弁当は歌舞伎座の向かいにある木挽町辨松(03・3541・1804)で購入。

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 美味しそうな弁当が並ぶ。営業時間は午前10時から午後5時まで。

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 イヤホンガイドは必携。

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 名物、歌舞伎座もなかアイスを購入。

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 人形焼も美味しそう。

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 お土産は、いろいろ。

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 芝居が始まる前の売店巡りも楽しい。

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 きょうの席から見た舞台はこんな感じ。

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 幕間の弁当がまた、楽しい。

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 土産は芝居が始まる前に買っておいたほうが良さそう。

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 楽しい歌舞伎見物だった。

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