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里山次郎の農業生活<その103>沢庵引き取り!

 きょうは楽しみな沢庵漬けの引き渡し日。昨年11月28日に収穫した練馬大根を園主(塾長)が預かってくれ、沢庵漬けを作ってくれた。

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 吉田忠男園主(塾長)が自ら沢庵を袋に入れてくれた。2LとLの2種類。

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 試食の沢庵漬けを食べた。うまい!

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 農園は、1月末で利用は終わり、改めて2月末に新年度の契約を交わす。それまでの間、トラクターで耕すなど、土づくりをしてくれるのだが、その際に、厄介なのが、地中に埋まった留め具(農園では「針」と言っている)。寒冷紗で作物を覆った後、寒冷紗を留めるものだが、これを外した際に、片付けるのを忘れて地中に埋まっていることが多いという。トラクターで土を耕すときに針が埋まっていると、うまく耕せず、トラクターの故障の原因にもなるらしい。

 そこで、針を探すために、借りていた農地を耕した。

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 30㎡を耕すと結構疲れる。針がないことを確認。これで、農地を一度、お返しできる。

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 練馬大根の沢庵は絶品。しばらく楽しめる。

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細かいノウハウも学べる杉原保史著『プロのカウンセラーの共感の技術』(創元社)

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プロのカウンセラーの共感の技術

 杉原保史著『プロのカウンセラーの共感の技術』(創元社、2015年1月20日発行)を読んだ。杉原氏は京都大学学生総合支援センター長(カウンセリングルーム教授)。

 タイトル通り、プロのカウンセラーならではの、なるほど、という細かいノウハウを紹介している。

 13.「悲しいんです」「悲しいんだね」ーー共感と反射

 「『もう限界だよ』と言っている人に対して『もう限界だっていう気がするんだね』と、ただそのまま返す反応が『反射』です」「聴き手は、余分な方向づけをせず、話し手が表現したことを足場にしてさらにそこから表現を発展させていくよう促しているのです」「『反射』を用いて傾聴されると、話し手は自分の話していることを自分でもかみしめるようにあらためて振り返りながら、さらに発展させて話していくことができます」。

 「話し手がか細い声で、『もう頑張れない』と言っています。あなたならどう反射するでしょうか。…たとえば『限界まで頑張ってきたんだね』と反射することができます」「『もう頑張れない』と言う人は、『頑張らなくてはならない』というように自分を追い立てる声が常に心の中に響いている人です。常に自分にむち打って頑張らせている人です。背景にあるその心の動きをその一言から感じ取り、反射にそのニュアンスを反映させることが肝心なのです。『限界まで頑張ってきたんだね』という反射の仕方にはそのニュアンスが反映されています」。

 「反射には、無限に多様なヴァリエーションがありえます。それは、同じことを表現するのにも無限の表現の仕方があるという当たり前のことが、反射の仕方においても言えるということです」。

 16.「淋しいんですか?」と「淋しいんですね」

 「私が『淋しいんですね』とコメントするのは、話し手が淋しいという感情に触れるのを促進したいと思うからです。話し手が『淋しいんですよ』とか『淋しいなぁ』と素直に言えるような地点までガイドしたいと願うからです」「『淋しいんですか?』というコメントは、たった1文字違うだけなのですが、この目的にはまったく適しません。このコメントは、話し手に自分の感情をあらためて調べてみるような視点を発生させます。このコメントは、話し手に『私は淋しいんだろうか?』と内省させるように誘導します」。

 20.葛藤の両面に触れる

 「悩んでいる人、苦悩している人、ストレスを抱えている人は、ほとんどの場合、何らかの葛藤を心に抱えています。共感的な対応をするためには、話を聴いていてそうした葛藤に出会っても、性急に白黒つけようとしないことが大切です。一つのコメントの中に葛藤の両面を穏やかに描き出すことができるとよいと思います」「このようなコメントを述べるに当たっては、コツが二つあります。一つは、葛藤の両面をつなぐときに、『そして』『それと同時に』『その一方で』といった接続詞を使ってその二つを穏やかな関係でつなぐことです。たとえば『あなたはお母さんのことが好きなんだね。そして一方では、お母さんがあなたにしてくることにイライラするんだね』といった具合です」「葛藤の二つの面を逆説の接続詞でつなぐことはしません。『あなたはお母さんのことがすきなんだね。にもかかわらず、お母さんがあなたにしてくることにイライラするんだね』。このように逆説の接続詞でつないでしまうと、葛藤の両面の対立関係はかえって引き立ってしまいます」「もう一つのコツは、コメント全体を『穏やかな声』で言うことです」。 

 一例を示したが、カウンセリングで共感を得るためには、傾聴とともに、返す言葉の選び方が大変重要であることが分かった。

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ア・ラ・カンパーニュ池袋店(東京・池袋)=閉店

追記)2021年8月29日の池袋マルイの閉店に伴い、閉店。

9月1日、ア・ラ・カンパーニュ東武百貨店池袋店がオープン。ケーキやお菓子は買える。営業時間は10:00〜20:00。

 

 久々の「本が読めて、勉強もできる」カフェ、別名・「おサボりカフェ」の紹介。

 

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 オススメなのがア・ラ・カンパーニュ池袋店(東京都豊島区西池袋3-28-13マルイシティ池袋1F、03・5957・5870)だ。

 

 

 副都心線の池袋駅の、丸井に近い改札から出ると、すぐ店の入り口がある。マルイシティの1階の店だが独立店に見える。

 

 

 この店のいい点は、学生と思われる若い人たちが多いこと、ケーキがおいしいこと、木の長いテーブルが、読書やパソコンを打つのに向いていることなどだ。 

 

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 きょうは大腸の内視鏡検査で、この店の近くのタワーグランディア内科クリニック(東京都豊島区西池袋5-5-21 ザ・タワー・グランディア2F 池袋クリニックモール)に行った帰り。ポリープも一つもなく、異常なしで、安心しておなかもペコペコ。「数量限定・神戸牛入りハンバーグのロコモコ」(1350円)を注文した。

 

 デザートセット(756円)も付けた。

 

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 デザートは、タルト・オ・ショコラ・エ・フレーズ(カカオが香るアーモンドクリームを詰めしっかり焼き込んだタルト生地にバニラカスタードを合わせました。苺とチョコの贅沢なタルトです)。単品でも756円。

 

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 広い机は、本当に気持ちがいい。

 

 営業時間は11:00〜23:00。不定休があるようだ。

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傾聴、共感の極意をわかりやすく解説、宮城まり子著『聴く技術』(永岡書店)

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聴く技術

 宮城まり子著『聴く技術』(永岡書店、2015年1月10日発行)を読んだ。宮城さんは法政大学キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科教授。

 『聴く技術』は、広く一般向けに書かれている。しかし、キャリアカウンセリングの基礎がわかる『キャリアカウンセリング』(駿河台出版社)も著した宮城さんの本だけに、キャリアカウンセリングの勉強にも役立つ技術や本質的な知識がふんだんに盛り込まれていた。オススメの一冊だ。

 序章では「聴く」ことの意味を明らかにする。

 「相手の話を心を込めて聴いてあげれば、相手はとても喜びます。それによって、相手の信頼を得て、人間関係もよくなるでしょう」「聴くことそのものが、相手に対する『敬意』や『好意』につながります」「聴くことを英語では『Active Listening』といいます。訳すと『積極的な傾聴』です。つまり、相手の真意を正しく理解するためには、心も身体も相手の方へ前のめりになるくらい集中して、心を込めて聴くことが必要だということです」。

 第1章以降、より具体的に聴くことの効用、効果などが述べられ、「聴く技術」が紹介される。

 「心理学では『相手を認めるすべての働きかけ』のことを『ストローク』といい、人間関係を大切にするための『潤滑油』の働きをすると考えられています」「的確なストロークを相手に送るためには、何よりもまず相手に関心をもち、相手をよく観察し、相手を知ることから始めなければなりません。そのためには、相手の話をよく聴き理解することが大切です」「相手がもっともほしがっているストロークのことを『ターゲットストローク』といいます」。

 「自分のことをありのままカウンセラーに話しながら、自分自身を見つめ、心のなかを整理していくと、『できれば、私は人に役立つ仕事をしたい』『お金よりも、やりがいのある仕事をしたい』『仕事を通して人間として成長したい』と、そのように話している自分が次第に見えてきます」「このように心のなかを整理しながら、自分について話すことを『心のなかを言語化する』といいます」「話すことで、『気づき』が得られるのです」「人からアドバイスや指示をされて変えさせられるよりも、自ら気づくことによって自分を変えようとすることに、大切な意味があります。つまりそこには、その人自身の『自分を変えよう』とする主体性や自主性があるからです」。

 「話を聴く場合にもっとも大切なことは、相手の気持ちを理解して、その気持ちに共感して返すことです」「『共感』とは、あたかも相手が感じているのと同じように、一緒に感じ、それを相手に『あなたの気持ちがよくわかりますよ』と伝え返すことです」「『共感』と言葉では簡単にいいますが、実際には、相手の気持ちに共感することはとても難しいことです」「『共感は難しい』と考えると、相手の立場に立って真剣に聴かないといけませんから、おのずと熱心に話を聴くようになります。ですから、『共感は難しい』といつも心にとめて話を聴くことが大切です」。

 「聴き手が要点を返すことによって、話(内面)が整理されるという効果が出てきます」「話し手は、話した内容のなかで一番伝えたいことがまとめられ、自分に返ってくると、『この人は自分がいいたいことをちゃんとわかってくれた』と何よりも安心します。また、『ちゃんと熱心に聴いて、理解してくれようとしているな』と感じ、聴き手を信頼します」「話すスピードよりも聴くスピードの方が3〜4倍も速いといわれています。相手が話している最中でも、聴き手は次の質問やアドバイスを頭のなかで考えがちです。そして、次の質問やアドバイスを思いつくと、相手がまだ話しているのにもかかわらず、話の腰をおり、口をはさんでしまいます。こうしたことを防ぐためにも、要点を繰り返す聴き方は有効です。ところどころで相手の話をまとめて整理し、ポイントを伝え返すと、先走ることができなくなります」。

 「ちょっと話を聴いただけですぐに思いつく程度のアドバイスは、本人がすでにいろいろ考えているものです。相手はそのうえで、『本当にこれでいいのか?』『ほかに何かいい答えはないか?』と迷っているから話すのです。話し手が求めているのはアドバイスよりも、話をだれかに聴いてもらうことです」。

 「『話すこと』は『放つこと』といわれています。つまり、話し手は話すことで、悩みや抱える問題を『放ち』、抑えていた感情を『放つ』のです」「相手が『話す=放つ』間は、放ち終わるまで、たとえ何か言いたくなっても、途中で口をはさむことなく、最後まで熱心にひたすら聴くことが大切です」「もし『どうしてもこれは聴くだけではいけない、助言しなくては』『この人には、やはり情報提供が必要だ』と思ったら、相手が全部話し終えてから、つまり、全部最後まで放ってから、アドバイスや情報提供をしてあげてください」。

 「あなたが話を聴いてあげている相手が落ち込んでいるような場合、それは話し手があえて『落ち込むようなとらえ方を選択している』からだとも考えられます。ですから話を聴く場合には、相手が『何をどのようにとらえているか』を理解することが大切なのです」「相手の気持ちを共感的に聴くことは大切ですが、別の考え方やとらえ方を一緒に考え、ほかにもとらえ方があることに気づかせ、気持ちや気分を変えるようなサポートをすることも聴き手の役割です」「聴いていて『とらえ方がゆがんでいるな』と気づいたときは、まず『そんなふうに思っているんですね』と、気持ちに共感しながら、とらえ方を頭から否定したり、馬鹿にしないように気をつけましょう。そして、『そうだよね、でも、ほかの考え方(とらえ方)はできないかな?』『こんな考え方、とらえ方もできないかな?』と、ほかのとらえ方をさりげなく提案してあげるといいでしょう」。

 「聴くときは自分のコップをすべて空の状態にします。つまり、相手への思い込みをなくし、アドバイスの用意も何もせず、空の状態で無心に相手の話を聴きます。すると、空になった自分のコップに相手が言わんとすること、わかってほしいと思っていることがそのまますべて入ってきます。最後の一滴まで相手の話をよく聴き、自分のコップのなかに水(相手がわかってほしいこと)が入った状態になれば、相手を理解することができるでしょう」「相手がすべてを話し終えたら、相手のコップは空の状態になります。そこに、いったんわきに置いていた水(助言や提供したい情報)を流し込めば、自然とそのまま入り、相手にも受け入れられることでしょう」。

 こうした聴く技術を、大人が身につければ、現代社会もストレスの少ない社会になるのかもしれない。まずは、自らが聴く技術のプロになりたいと思った。

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カウンセリング現場での「傾聴」が理解できる古宮昇著『共感的傾聴術~精神分析的に“聴く”力を高める』(誠信書房)

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共感的傾聴術

 CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)資格試験の1次試験(学科)に合格。2次試験(実技)の準備のため、古宮昇著『共感的傾聴術~精神分析的に“聴く”力を高める』(誠信書房、2014年8月20日発行)を読んだ。著者は精神分析的心理療法と来談者中心療法による開業カウンセリングを15年行っているプロフェッショナル。本書では、「転移」や「逆転移」、「抵抗」といった精神分析の用語も解説しながらが、奥深いカウンセリングの世界を紹介している。CDA、キャリアカウンセラーがここまで精神分析的なカウンセリングを行うことはあまりないと思うが、CDA養成講座で学んだ「無条件の肯定的配慮(受容)」=本書では「無条件の受容(尊重)」=、「共感的理解(共感)」の具体的イメージを学ぶことができた。

 まず「無条件の受容(尊重)」について。「来談者のあり方に共感するとき、カウンセラーのこころには、彼・彼女を変えようという思いは出てきません。来談者はしばしば、他人から見るとヘンな、おかしい、ダメな、良くないことを、考えたり感じたり行ったりします。しかし、彼らのこころや行動を『ヘンだ』とか『良くない』と見なすとき、わたしたちは彼らのことを、その人の身になって理解しているのではなく、外側から見ているのです」。

 そして、ロジャース(養成講座ではロジャーズ)による共感の定義も紹介されていた。「共感という状態、すなわち共感的であるということは、他者の内的準拠枠を、自分があたかもその他者であるかのように、しかも『あたかも』という性質を失うことなく、正確にかつ感情的な要素と意味とともに認識することである。それゆえ、他者の傷つきや喜びを感じ取るように感じ、それらの感情の原因をその人が認識するように認識するが、そのとき、『あたかも』自分自身が傷つきや喜びを感じているかのように、という認識を失うことがない」「セラピストが、来談者の内的世界に起きる瞬間・瞬間の経験を、来談者が見るように見て、来談者が感じるように感じ、しかもセラピスト自身の自己という分離性を失うことなく、つかむこと」。

 本書でのカウセリングの事例、フロイトが取り上げるようなケースばかりだった。しかし、その場で必要となる精神分析の理論は、知らないと、カウンセリングが難しくなるケースも出てくるのではないかと思った。

 まず、転移。「かつて親など重要な他者に対して感じた感情、欲求、考え、態度、行動、想像などを今の誰かに置き換える現象を、『転移』と呼びます」「恋愛・結婚関係や親友との関係は、特に転移反応を引き出しやすい人間関係です。これらの関係は親密なので、幼かったころの親子関係の親密さが無意識のうちによみがえってくるからです」「また、教師、上司、警察など権威者との関係も、転移反応を引き出しやすいものの一つです。これらの人間関係では、権威者が自分より権力を持ち、自分に対して大きな影響力を持っているという特徴が、やはり幼少期の親子関係と共通しているからです」。

 逆転移。「カウンセラーが『来談者から優秀なカウンセラーだと思われたい』『来談者から好かれたい』と感じるのは、カウンセラーの(来談者に向けられた)転移反応です。このように、カウンセラーが来談者に対して抱く転移を『逆転移』と呼びます」「カウンセラーが来談者に対して、あたかも子どもが親に対するかのように反応している、ということです」。

 「私たちが苦しむ人の助けになろうとするときに陥りやすい落とし穴ですが、来談者が良くなることをカンセラーが必要とすると、来談者には重荷になります。『お願いだからわたしのために良くなってください』というカウンセラーの思いが、来談者に伝わるからです」。

 「そのように、良くなってくれることを必要とする気持ちが起きるのは、私たち自身のこころの痛みにその源があります。来談者が良くなってくれない限り、自分の存在価値がない(小さい)と感じているのです。ですから、カウンセラーとしての能力を高めるには、わたしたち自身がカウンセリングを受けることを通して、自己無価値感の源である深い痛みを高い程度に癒すことが必要です。

 来談者(養成講座ではクライエント)が、もしも、カウンセラーに対し、不信感や不満を表現したりしたら、動揺しそうだが、そんなときも、著者であれば、このように考える。

 「この方は不信感(または不満)を感じておられるんだな。それはどんな感じだろう。わたしの何に対して、どんな不信感(不満)を感じられているのだろう」

 具体的事例。

 「来談者 先生は結婚されていますか?」

 「わたし もしもわたしが独身だったらあなたの夫婦関係の苦しみが理解できないんじゃないか、と感じられるのでしょうか」

 「来談者 守秘義務は守ってくれますか」

 「わたしがひょっとすると他の人に言うんじゃないか、という不安が湧いておられるんでしょうか(または)今日お話しされたことはすごく傷つきやすいことなので、とても大切に扱ってほしい、というお気持ちでしょうか」

 来談者の言葉そのものに反応するのではなく、なぜ、来談者がそのように言ったかを共感的に理解して、答えるわけだ。

 著者は、傾聴によるカウンセリングにおいてカウンセラーは何をするのか、そしてカウンセリングを通して来談者にどのような変化が生まれるのかを以下のようにまとめている。

 「カウンセラーが行うことは、来談者が表現している重要なことをなるべく来談者の身になって共感的に理解し、その理解を言葉で返すことです。そのとき、来談者が表情、声の様子、言葉によって表現していることを、カウンセラーがあたかも自分のことのように、なるべくありありと想像して感じることが大切です」

 「カウンセラーがそれ以外の意図を持って対応すると、カウンセリング過程を妨害してしまいます。それ以外の意図としては、たとえば次のようなものがあります」「来談者の考え方や行動を『正そう』とか『直そう』とする、何かの行動をさせようとする、教えようとする、説得しようとする、何かに気づかせようとする、感情を感じさせようとする、何かについて話させようとする、掘り下げようとする、来談者の緊張、不安、不信感、落ち込み、怒りなどの感情を変えようとする、苦しみから救おうとする、カウンセラーのことを信頼させようとか、カウンセラーに好感を持たせようとする、などです」。

 「カウンセラーが行うことは、来談者が表現している重要なことをなるべく来談者の身になって、ありありと共感的に理解し、その理解を言葉で返すことです」「それによって来談者が『カウンセラーはわたしの気持ち、考えをわたしの身になって理解し、わたしを無条件に受け入れてくれている』と感じられるにつれ、彼・彼女のこころの自己治癒力が発揮され、本当の感情、考えに開かれるとともに、深い癒しの過程が徐々に始まるのです」。

 キャリアカウンセラーの場合は、どこかの局面で具体的なアドバイス、すなわちコンサルティング的なことも必要かと思うのだが、少なくとも「傾聴する」ということはこういうことなのだ、ということがよくわかった。

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里山次郎の農業生活<その102>収穫終了

 「あすからあさってにかけて、大雪」という家族のガセネタで、23日の夜に畑に行き、慌てて収穫。

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 ところが、24日、東京は快晴。

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 昨日獲り切れなかった野菜をすべて収穫。

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 葉などは、捨て場所へ。

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 すっきり。

 1年間、ありがとう。

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里山次郎の農業生活<その101>カリフラワーが本当に花に!

 2016年はじめての収穫。

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 カリフラワーが育って、本当に“フラワー”に。

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 月内に収穫を終え、更地にしなければならない。

 白菜は漬け物に、カリフラワーはサラダや天ぷらに。ネギは丸焼きにして食べると、甘くてすごく美味しい。

 大根がなかなか消費できない。

 

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ダニエル・ピンク著『フリーエージェント社会の到来』(新装版、ダイヤモンド社)

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フリーエージェント社会の到来

 ダニエル・ピンク著『フリーエージェント社会の到来』(新装版、ダイヤモンド社、2014年8月28日第一刷発行)は、私にとって、定年を前に、これからのライフキャリアを考える際のバイブル的存在になっている。
 昨年はブログは開店休業状態だったが、今年は、これからの人生設計に役立つ本をブログで紹介していこうと思う。すでに読み終わった本を取り上げることが多くなりそうだが、ブログをまとめるにあたって、再読することが、自分にとっても血となり肉となる気がする。
 「フリーエージェント」(free agent, FA)といえば、まず、思い浮かぶのは、プロ野球のFAだろう。ウィキペディアによるとーー。
 いずれの球団とも選手契約を締結できる権利をもつ選手のこと。フリーエージェントとなることができる権利を「フリーエージェント(FA)権」、選手がFA権を行使することを「FA宣言」という。
 FA宣言をして、大リーグで活躍する選手を見ているためか、この言葉には夢を感じる。そして、この本を読むと、特に、定年退職した人の理想の生き方として、フリーエージェントが浮かび上がってくる。
 感動を持って、読み終えたこの本の内容をまとめようと思い、読み返すと、玄田有史氏(東京大学社会科学研究所教授)の序文が、的確にポイントとなる部分を解説してくれているので、この序文をもとに、まず、この本の中身を紹介し、その後で、ぐっと来たフレーズを本文から引用することにしよう。
 ⑴序文より
 「そろそろ、私たちは、組織か、個人か、という不毛な二分法から抜け出さなければならない。大事なのは、組織も、個人も、である」「そんな二者択一を軽々と飛び越えてしまう存在。組織をうまく活用しつつ、同時に個人としての自由や成功を謳歌する。それが本書で示されるフリーエージェントの姿だ」。
 「フリーエージェントとは『インターネットを使って、自宅でひとりで働き、組織の庇護を受けることなく自分の知恵だけを頼りに、独立していると同時に社会とつながっているビジネスを築き上げた』人々のことである」「フリーエージェントに共通するのは、インターネットや地域コミュニティーを活用した、ヨコのネットワークの存在である。ヨコのつながりの存在こそ、フリーエージェントがプロジェクトを成し遂げるための根幹であり、セーフティーネットである」。
 「フリーエージェントの世界では、遊びと仕事の境界がいい意味で曖昧である。むしろその渾然とした状態こそが『クール・フュージョン(かっこいい融合)』という考え方が、フリーエージェントには根を下ろしている」。
 「インターネットが普及し、組織の外部とも格段につながりやすくなり、同時にグローバル化が競争のスピードを加速させるようになると、仕事の前提は『組織』から『プロジェクト(事業)』へ移っていく。仕事はまず組織ありでなく、顧客や取引先から『プロジェクト』がダイレクトに舞い降りてくる。もしくは経営からトップダウンで、リーダーに対し『プロジェクト』のミッションが伝えられ、一定期間内での遂行が求められる」「組織のタテ社会の人間関係に縛られているならば、プロジェクトの期限内での実現は到底不可能である。必要なのは、組織のしがらみにとらわれることなく、適材適所で縦横無尽に活躍できるフリーエージェントの存在だ。重要なプロジェクトの多くは、既存組織のメンバーだけから構成されるのではなく、組織を超えて集まったフリーエージェントたちの手を借りることによってのみ、成し遂げられるのだ」。
 「何から始めればよいのか。まずは、自分はフリーエージェントになると『フリーエージェント(FA)宣言』することだろう。自分のホームページをつくり、そこでFAとなることを宣言する。その上でフリーエージェントとして自分がやりたいこと、やれることの発信をとにかく始めるのだ」「情報であれ、環境であれ、医療・福祉であれ、コミュニティー・ビジネスであれ、今後成長が期待される分野に共通する法則がある。それは『与えられた者こそが与えられる』という法則だ。インターネット上では、情報を発信する人ほど、貴重な情報が集まる」「その上で、日頃思っていたり感じていることについて率直に話し合える仲間を、働いている会社や通っている学校などの外に、せっせとつくることである。それは、SNS、コネクション、同窓会、保護者会、自治会、NPO活動、地域活動など、なんでもかまわない。大事なのは、心をむなしくし、そこで交わされる他人の話や、自分の知らない世界に耳を澄まし、深くうなずき、ときに感動することだ」。
 「フリーエージェントは、けっして夢物語ではない。会社で働いている人なら、オーガニゼーション・マン(組織人)の世界にだけとどまることなく、フリーエージェントとしてもうひとつの別の場所と時間を、今日からつくるはじめるべきだ。大事なのは夢見ることではない。行動することである」。
 1冊を読み終わってしまったような気分になる素晴らしい序文だが(笑)、本文を読み進めていくと、さらにフリーエージェントとして生き、様々なコラボレーションによって、プロジェクトを進めていくことがいかに楽しいか、が分かってくる。
 ⑵本文より
 「大勢のアメリカ人がーーそして次第にほかの国の人々もーー産業革命の最も大きな遺産のひとつである『雇用』という労働形態を捨て、新しい働き方を生み出しはじめている。自宅を拠点に小さなビジネスを立ち上げたり、臨時社員やフリーランスとして働く人が増えているのだ」
 「政治や主流派メディアのレーダーに映らない場所で、数千万人ものアメリカ人がフリーエージェントとして働いている。嫌な上司や非効率な職場、期待はずれの給料に嫌気が差して会社を辞めた人もいる。あるいは、レイオフや企業の合併、勤め先の倒産により、会社を離れざるを得なくなった人もいる。いずれにせよ、彼らの行き着いた場所は同じだった。そして、さらに大勢の人たちがその後に続こうとしている」。
 「いま、力の所在は、組織から個人に移りはじめている。組織ではなく個人が経済の基本単位になった。ひと言で言えば、社会は『ハリウッドの世界』に変わりはじめたのだ」「いまの映画産業は、かつてとはまるで違う仕組みで動いている。特定のプロジェクトごとに、俳優や監督、脚本家、アニメーター、大道具係などの人材や小さな会社が集まる。プロジェクトが完了すると、チームは解散する。その都度、メンバーは新しい技能を身につけ、新しいコネを手に入れ、既存の人脈を強化し、業界での自らの評価を高め、履歴書に書き込む項目をひとつ増やすのだ」。
 「大半のフリーエージェントにとって、必ずしも『大きいことはいいこと』ではない。自分にとっていいことこそ、いいことなのだ。出世や金など『共通サイズの服』の基準で成功を目指す時代はもう終わった。自由、自分らしさ、名誉、やり甲斐など、『自分サイズの服』の基準で成功を目指す時代になったのだ」。
 「資産運用の世界と同じように、仕事の世界でも『分散投資』が生き残りの条件になりつつあるのだ」。
 「弱い絆で結ばれている知り合いは、いつも親しくしている相手ではないからこそ、自分とは縁遠い考え方や情報、チャンスに触れる機会を与えてくれるのだ」。
 「多くの場合、仕事と家庭のバランスを取るという『ゼロ・サム』の世界より、ブレンドするという『ポジティブ・サム』の世界のほうが幸せなのだ。
 「かつて当たり前だった『引退』という制度は、やがて歴史上の一時的な特異な現象として記憶されるようになるのかもしれない」「知識経済の時代には、年輪の刻まれた脳ミソは大きな財産なのだ」。
 「フリーエージェント経済の時代には、人々が生涯を通じて学べるようにするシステムが不可欠だ」。
 「フリーエージェントたちは、職場のコミュニティーを失った代わりに、新しいグループや人的ネットワークを自分たちで築いていく可能性が強い」。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
 私自身も近い将来、フリーエージェントとなり、魅力的なプロジェクトをコラボレーションで進めていきたいと思っている。「君ならコラボしてもいいよ」と言ってもらえるように、フリーエージェントとしての力をいかに蓄えていくか、が当面の課題だ。

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そば処「桔梗家」(東京・練馬区田柄)

 光が丘に、こんなにくつろげる場所があったとは!

 緑豊かで静かなエリアに光が丘美術館(練馬区田柄5−27-25)があり、そば処「桔梗家」、陶芸教室「飯綱山陶房」まで併設している。

 光が丘は、米軍の居留地「グランドハイツ」だったころから、なじみのある場所なのに、まったく知らず、不覚だった。

 田柄中学校の前の通りを車で走って、光が丘郵便局にはよく行くのだが、その手前の交差点のさらに手前に光が丘美術館への入り口がある。

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 駐車場に車をとめて、美術館へ。

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 緑豊か。素敵な空間だ。

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 これが、そば処「桔梗家」。手打ちの日本そばが食べられる。埼玉県小川町の養蚕農家をそのまま移築した伝統の建築様式。

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 そばは会津産の玄ぞばをそのまま仕入れ、石臼引きしているという。

 うどん粉とそば粉の割合が2対8のそばが多いが、ここは1対9。細打ちの田舎そばで、薄口のつけ汁で味わう。生わさびもうれしい。お店で使っている陶器類は隣の陶芸工房で造られたものを使っている。

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 (クリックすると大きな画面で見られます)

 お品書き。

 天ざるそばを注文した。

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 美味しかった!

 定休日は、月曜日、第1、3火曜日。

 営業時間はAM11:00~PM3:00、PM4:00~PM6:00

 電話は、03-5241-9582。

 陶芸教室にも寄ってみた。

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 陶芸教室「飯鋼山陶房」。造り(手捻=てびねり、電動ロクロ)から 削り、釉薬掛け(絵付け)、焼成までの工程を行うことができる。自由に造りたいものを制作することができるという。先生がいい感じの方で、いずれ時間ができたら習いに行こうと思った。

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 陶芸教室の休みは、月曜日、火曜日。

 午前の部が AM10:00~PM12:30。午後の部が PM2:30~PM5:00

 電話は、03-3577-7041。

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 光が丘美術館も、いい美術館だった。所蔵美術品は、日本画、陶芸、版画を軸としたもの。

 開館時間は、AM10:00~PM5:00(入館はPM4:30まで)。
 休館日は、月曜日、第1、3火曜日、年末年始。
 入館料は、一般・大学生500円。電話は、03-3577-7041。

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