知らなかった雅楽の魅力を堪能〜雅楽と舞の会
特定非営利活動法人 伝統文化と和みの広場が開いた「雅楽と舞の会」に行った。
11日。14時開演の30分ほど前に三鷹市牟礼の会場に着くと、立礼式の茶席でおもてなしを受けた。久しぶりの茶席、和菓子と抹茶でくつろいだ後、雅楽と舞の会場へ。
奈良時代から今日にいたるまで、1300年間、雅楽を世襲してきた「東儀家」の東儀九十九さんと東儀雅美さんお二人の伝統の技を堪能した。
東儀九十九さんは、世界的に活躍する雅楽師、東儀秀樹氏の母親で90歳。パイプオルガンのような形状の楽器「笙(しょう)」の重厚な演奏をこなす。常に温め、乾燥させていないと良い音が出ないと火鉢を抱えての文字通りの熱演。
東儀雅美さんは秀樹氏の姉で高い音色が特徴の龍笛(りゅうてき)で私たちを魅了する。最初の「蘭陵王」では竜の衣装で舞ったが、龍笛に持ち替えても天空を舞うように自在に演奏をしていた。
雅楽では最もポピュラーな「越天楽」で2人の絶妙なハーモニーを聴かせてくれたが、私たちを引き込んだのはその後だった。
秀樹氏編曲の「越天楽幻想曲」。洋楽と雅楽を融合させた曲は、雅楽の魅了をかえって引き出す曲。雅楽の色っぽく、奥深い調べが洋楽と一緒になって、私たちは打ちのめされた。秀樹氏作曲の「聖家族」は名曲。心が震え、涙が出てきた。
多くは秀樹氏のアルバムで聴けるので、ぜひ聴いてみてほしい。東西の対立ではなく、融合こそが素晴らしいのではないか。日本の東西の価値を最大圏生かし、いい国になった。米中も対立を乗り越え、二つの文化を融合し、新しい地球文化を作り出してほしいものだ。そんなことを思うほど、インパクトの強い演奏だった。
この日は秀樹氏の篳篥(ひちりき)がなかったため、それはCDの演奏で補っていたが、笙や龍笛の音もよく分かり、雅楽を少し理解できた。
とても刺激的な1日だった。
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