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是枝裕和監督の3作品を観るーー万引き家族、そして父になる、海街diary

  映画「ベイビー・ブローカー」が良かったので、是枝裕和監督の3作品を続けて観た。

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 どの作品も観終わったときに、心が温かくなる。いろいろな家族を描くが、描かれた家族はフツーではない。しかし、登場する家族のセリフや感情表現などは、自然で無理がない。作り物という感じがしない。

 出てくる人たちのセリフや感情表現に違和感があると、どんなにストーリーが整っていても、不満が残るが、是枝作品に出てくる役者たちは、ノンフィクションを見ているような自然な演技をする。

 すごい話がそこで展開するわけではないのに、思わず引きこまれてしまう。役者の演技をを見るだけで楽しい。どの作品も、この話、どんな結末で終わるのだろうと途中でちょっと不安になるくらい自然に、淡々とストーリーが流れていくが、きちっとエンディングで決めてくれる。

 「家族」の定義がゆらぐ時代。産みの父母か育ての父母かを考えさせる「そして父になる」。女を作って出て行った父親の「女との間に作った子供」と最初の娘たちの物語「海街diary」。祖母の年金だけを頼りにつながった疑似的な「万引き家族」。これでもかと家族の概念をゆさぶり、家族というものを考えさせてくれた。

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