野麦(松本市、そば)

松本市に出張。昼はおいしいそばを食べたいと思い、訪れたのが、野麦(長野県松本市中央2-9-11、0263・36・3753)。

 駅の観光案内所で、「食べログ」に載っていた、いくつかのそば屋について聞いていたら、「この人はそば好き」と思われたのか、この「野麦」を紹介してくれた。ざるそば・かけそばの2種類のみという店だという。相当、こだわりがありそうだ。  

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 ざるそばの大盛りと、野沢菜のじゃこ炒めを頼む。

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 野沢菜のじゃこ炒め。

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 戸隠の渡辺周運氏作のオリジナルのざるに入った美味しそうな細打ちの麺。9割そば。

 「のびますので、はやく召し上がってください」。この言葉、群馬のせきざわで聞いたセリフ。

瑞々しい麺も似ている気がする。

 とても美味しい!

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 温かいそばも食べたいと思ったら、「一人前の半分」というのがあり、注文した。

 かけそばと書いてあるが、5種類の具材(しいたけ、揚げ、ほうれん草、のり、玉子が入っている)。

 久々に「本当に美味しい!」そばを食べた気がする。

 満足。

 営業時間は11:30〜14:00ごろ(売り切れ次第、閉店)。定休日は火曜日、水曜日(祝日は営業)。

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白骨温泉(5) 湯元斎藤旅館その2;湯元斎藤別館その3

 早朝、湯元斎藤旅館に行った。零時に御婦人湯、殿方湯が入れ替えになっている。
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 湯元館の露天。
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 野天風呂、鬼が城。
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 雨が降っていた。
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 朝食。白骨温泉を使った温泉がゆが出た。温泉のにおいがするがおいしかった。

 渋滞を避け、9時前にチェックアウトして旅館を後にした。
 温泉、料理を満喫した。
 帰りは中央道の東京に入ってからの道が混んでいたので圏央道経由関越道で帰った。12時前に家に到着した。

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白骨温泉(4) 湯元斎藤別館その2

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 夕食。
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 岩魚の塩焼きはよく焼いているので頭からすべて食べられた。
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 おこわ。
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 大ニジマスの冷製。
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 岩魚の刺身。
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 てんぷらなど。
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 ご飯登場。
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 デザートのスイカ。
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 お風呂。
 源泉名:湯元1号
 泉質:含硫黄-カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩温泉(硫化水素型)
 効能:胃腸病、神経諸系統病、貧血症、婦人病など
 湧出量:毎分110ℓ
 加温あり(41℃)
 落ち着ける良い雰囲気の湯舟。露天はない。

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白骨温泉(3) 湯元斎藤旅館その1

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 湯元斎藤旅館に向かった。白骨温泉の一番奥にある。
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 野天風呂、鬼が城。深夜零時より御婦人湯、殿方湯が入れ替えになる。
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 源泉名:湯元3号
 泉温:35℃ 
 泉質:含硫黄-カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩温泉(硫化水素型)
 効能:胃腸病、神経諸系統病、貧血症、婦人病など
 湧出量:毎分110ℓ
 加温あり(40℃)
 ぬるめのお湯で、ゆっくり温まれる。
 古来、「白骨の湯に3日入れば3年は風邪をひかない」とも言われた。
 湧出時には透明な温泉が、空気に触れて時間と共に白濁する。
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 温泉卵のにおいのお湯を飲む感じ。まずくはない。
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 湯元館の露天。やはり深夜零時より御婦人湯、殿方湯が入れ替えになる。
 源泉名:湯元1,2,3,4号(混合泉)
 泉質:含硫黄-カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩温泉(硫化水素型)
 効能:胃腸病、神経諸系統病、貧血症、婦人病など
 湧出量:毎分116ℓ
 加温あり(42℃)
 露天の方がぬるめ。長く浸かっていられる。

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白骨温泉(2) 煤香庵

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 煤香庵(長野県松本市安曇白骨温泉、0263・93・2917)は登山客らが気楽に山歩きの疲れを癒せるようにと作った日帰り入浴と食事(12月~4月末は入浴のみ)ができる施設。
 営業時間は5月~11月が10:00~18:00。12月~4月が10:00~15:30。
 5月~11月が水曜定休。12月~4月は不定休。
 入浴料金は700円(税込)。

 温泉に入った。
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 初めての白骨温泉。見た目は万座温泉に近いが、泉質は異なる。
 白骨温泉は飲むこともできる。
 日帰りなのでシンプルな施設。確かに、登山帰りには気兼ねがなくて便利かもしれない。

 源泉名:湯元5号
 泉温:39.9℃ 
 泉質:含硫黄-カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩温泉(硫化水素型)
 効能:胃腸病、神経諸系統病、貧血症、婦人病など
 湧出量:毎分102ℓ
 加温あり(42℃)

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白骨温泉(1) 湯元斎藤別館(長野県松本市)その1

 せきざわで席が空くのを待っている間、白骨温泉の主な旅館に電話をかけた。”1000円高速”の渋滞に巻き込まれるのはご免だ。月曜日から1週間、休みをとっているので、あわてて渋滞の中を帰る必要もない。
 しかし、どこも満室だった。諦めかけたが、老舗の湯元斎藤旅館の「別館」に最後の望みを託した。
 登別温泉に行った時も、老舗の第一滝本館系の滝本インに宿泊。第一滝本館の大浴場を何度も利用した。
 湯元斎藤別館(長野県松本市安曇白骨温泉4200、0263・93・2244)も、『湯元齋藤旅館』、日帰り施設の『煤香庵』のお風呂に無料で入れる。別館は意外にノーマークで、その割には泊るとお得なのだ。
 1室、空いているという。1泊2食で2万3000円。別館では一番高い部屋のようだ。しかし、日帰り入浴を受け付けていない老舗の旅館の湯も楽しめるチャンスだ!予約した。
 長野市内からクルマで3時間。
 注意しなければならないのは平成21年5月から平成24年11月末までの予定で、県道白骨温泉線は通年通行に向けての工事をしていること。工事期間中は通行止めで、白骨まではスーパー林道経由になるので、カーナビで行く場合は「乗鞍観光センター」経由でセットしよう。
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 道はすいていて、午後5時ごろ、旅館に着いた。

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 部屋に案内された。立派な部屋だった。
 ホームページによると、 「湯元齋藤別館は昭和8年(1933年)に5代目当主が賓客をもてなす為に湯元別荘として建てられました。木曽、飛騨の匠の入念な技がそこかしこに生かされたお座敷は無垢の材をふんだんに用い、70年の時を経た今、懐かしい空間として古き時代の日本の宿の雰囲気をかもし出しています。 平成7年(1995年)には改修を施し設備を刷新し、客室数11室(和室10室、洋室1室)として心をこめた丁寧なおもてなしを心がけております。 (何分にも古い木造建築ですので、音や声が響き易い点はご了承下さい。)」とのことだ。
 賓客をもてなすための別荘だったのか。豪華だ。(*^_^*)
 お湯について、ホームページの記述を引用しよう。
 「当館のお湯は、白骨温泉に数ある源泉の中でも古来より伝わる2本の自噴泉の1本であります湯元1号源泉を薬師堂の下より引湯しております。 52℃の源泉を250m引湯して浴槽にそそぎこむと40~42℃。ゆっくり入りやすい温度の掛け流しの湯が湯舟に溢れています。 もちろん飲泉も可能ですのでどうぞ飲んでみて下さい。昔から胃腸病に大変効果があるといわれており胃がすっきりして食欲が出たり、便通が良くなることを実感されると思います。 また外傷や手術後の傷も治りが早いです。関節痛、リューマチのお客様は翌朝、節々が楽になるのを感じていただけます。当館には小さな家族風呂があり、ご家族やお体の不自由な方などお気兼ねなくご入浴いただけます。また『湯元齋藤旅館』、『煤香庵』のお風呂を無料で御利用していただいておりますので3店舗の湯に浸かれるのが別館のお客様の特典です」。
 良いところに泊れた、と素直に思う。
 白骨温泉は、草津温泉ハップを白骨温泉の一部施設が使用していたことが2004年6月に発売された週刊ポストの記事で明らかになったことで、名前を知った。温泉偽装問題の端緒となる記事だったが、その後、伊香保温泉で水道水使ったお湯を温泉と称して営業している旅館があることが発覚。温泉偽装問題は群馬に飛び火する。
 とても”他人”とは思えない、白骨温泉だが、こんな事件が起こることが不思議なくらい伝統のある名湯なのだ。
 湯元斎藤旅館のホームページから「白骨の歴史」を引用しよう。
 白骨の歴史について
 白骨の歴史
 鎌倉時代、北陸地方と幕府を結ぶ最短コースとして、この地に鎌倉往還が開かれていました。この頃から白骨には湯が湧いていたと云われることから、その歴史は400年以上にわたることになります。
 湯屋ができたのは江戸時代に入ってからで、以来、明治・大正・昭和と山間のひなびた湯治場として栄えてきました。
 鎌倉住還から湯屋の開設
 北陸地方から当時の政治の中心であった鎌倉を目指す鎌倉住還は、その後も飛騨街道として元禄14年に造られた元禄国絵図に登場するなど、信濃と飛騨を結ぶ道として定着していたことをうかがわせます。
白骨には、この鎌倉住還の頃から湯が湧いていたと言われ、ここを往来する旅人が旅の中休みに湯浴みしていたかもしれません。やがて戦国の世になると乗鞍岳の麓に、武田信玄によって多樋銀山が開発されました。銀山とは言っても主鉱は鉛でしたが、鉄砲が普及しはじめた当時は貴重な軍需物資でした。ここでは鉛の精錬まで行われ、盛時にはかなりの町屋を成していたといわれています。
 銀山から峠を一つ越えて一里半の道のりの白骨温泉では、銀山の傷病者の療養が行われていたことでしょう。そして白骨に初めて本格的な湯屋を作り営業を始めたのは、元文3年(1738年)に松本藩から「白船制札」が下された湯元斎藤旅館の祖先にあたる、大野川村の庄屋であると言われています。
 白骨温泉の謂れ
 ここの地名は、地元に伝わる古文書によると「白船」「白舟」とあります。それは栃の大木を六尺ほどに伐って丸木舟様に彫った「フネ」と称するものを湯槽に用いていたところ、その内側に温泉の石灰分が白く結晶したところからそれを「シラフネ」と呼んだのが由来だと云われています。
明治になり吉田東吾の「大日本地名辞書」が発行されると、そこには「白骨の温泉、白船の湯という。」とあります。
 おそらくこれが白骨の呼称のはじまりであったのでしょう。その後「白骨」の名を広く一般に知らしめたのが、大正2年9月より新聞紙上に連載の始まった、中里介山の小説「大菩薩峠」でした。以来、地元でも「シラフネ」と呼ぶものが少なくなり、いつしか「白骨」の名が定着し今日に至りました。
 小説「大菩薩峠」
 中里介山先生29歳の大正2年(1913年)9月から都新聞に「大菩薩峠」の連載が始まり、同14年1月「無明の巻」からは東京日日、大阪毎日新聞に連載が続きました。そして小説は「他生の巻」で白骨を舞台に物語が展開するのでした。その中に綿々と描かれる白骨の場面は、介山先生が大正14年8月2日にわずか1泊で構想を得たものです。そのとき宿泊されたのが湯元斎藤旅館です。
 「大菩薩峠」の一節に「殊に、龍之介はここへ着くとまず第一に、「これから充分眠れる」という感じで 安心しました」とあります。「他生の巻」における机龍之介の姿は、うちに滞在中の先生のお姿を彷彿とさせるようだ。」と、先代は申しておりました。その後介山先生はなくなられる前年の昭和17年10月11日に再び訪れ、1週間ほど滞在されました。没後10年を迎えた昭和29年7月、東京作家クラブの提案で、白骨温泉旅館組合と諮って文学碑が建立されました。

 煤香庵のお風呂に入れるのは午後6時まで。お茶も飲まずに、すぐに入りに行った。

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せきざわ(長野県小布施町、そば)

 2005年10月、群馬県箕郷町(現在は高崎市)の店を閉店、同年12月長野県の小布施町に新しい店を開いたせきざわ(長野県上高井郡小布施町中松872番地9、026・247・5652)に行った。

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 営業時間開始後すぐに行こうと思ったが遅れて12時15分ごろに。
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 すでに列ができていて、駐車場もいっぱいだった。
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 もうすでに小布施町の人気店になっていたのだ。よかった。
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 1時間ほど待って、入店できた。ロッジ風の店。
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 売りは相変わらず、自家栽培、石臼引き、完全自家製粉。
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 手挽きのそばがき(1000円)。
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 そばは「茜三昧」(生粉打ち、変り、鴨南、1800円)を頼んだ。そば粉100%の生粉打ちそば。
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 そばの実の純白のでんぷんに季節のものを打ち込んだ変りそば。今日は青紫蘇を打ちこんだもの。
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 鴨南。
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 そばがきを練りこんだアイスクリーム、「箕輪の月」。

 そばを最大限楽しませてくれる店、せきざわは健在だった。
 営業時間は昼の部11:30~14:30、夜の部17:30~19:30。
 定休日は毎週水曜日、第二木曜日、毎週火曜の夜の部。

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高井鴻山記念館(長野県小布施町)

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 北斎館で画狂老人の作品を楽しんだ後、高井鴻山記念館(長野県上高井郡小布施町大字小布施805-1、026・247・4049)を訪ねた。

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 東門から入った。
 この記念館は、高井鴻山の隠宅翛然楼(ゆうぜんろう)など、現存する邸宅の一部を修復したもの。もと高井家は、間口30間(54m)奥行き80間(144m)の広大な屋敷に、本宅をはじめ蔵などが軒を連ねていたが、明治11年の火災その他の事情で多くを失った。

 パンフレットに高井鴻山、北斎と鴻山の関係について詳しく記述していた。
 高井鴻山とは・・・ 高井家のルーツから華やかで多彩な生涯
 高井鴻山 (文化3年~明治16年/1806~1883) 鴻山は幕末維新の激動期に、その時局の変化に対応しつつ、陽明学の教え知行合一の精神で"国利民福"の信条をつらぬいた人である。
 15歳から16年間、京都や江戸への遊学で、各界第一人者から多彩な学問や芸術を修め、自由で幅広い人脈を築いた鴻山は、父の死により高井家の当主となってからも、学問思想に情熱を傾け、佐久間象山をはじめ当時の日本史を彩った思想家や文人たちとの交流において、鴻山もまた日本の行く末を憂い、巨万の財力を惜しみなく使い、幕末の変革に関わったのである。
 また、江戸の浮世絵師葛飾北斎など多くの文人墨客を招き、小布施を文化の香り高い地に育み、飢餓には窮民を救い、維新では教育立県を強調し、東京や長野に私塾を開いて教育活動に専念したのである。
 高井家
 高井家は元和年間(1615~24)に浅間山麓の市村より移住。その後、六斎市を背景に北信濃きっての豪農商となり、飯山藩や京都・九条家などの御用達を勤め、小布施を拠点に、信州はもとより江戸、京阪、北陸、瀬戸内までも商圏とする大きな商いを展開した。そして、築いた巨万の財を惜しみなく困窮者の救済に当てた。
 鴻山の祖父は、天明の飢餓に倉を開き窮民を救ったので、その功績が幕府に認められ「高井」の名字と帯刀を許されたのである。
 このように高井家は、大実業家であると共に、慈善家としての家風も受け継ぎ、庶民のリーダーとして社会に深く関わってきた。この家風は鴻山の生き方の根底になっていたといえる。
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 北斎と鴻山 ふたりをめぐる人間模様
 江戸遊学時代に交流のあった画家・葛飾北斎(宝暦10年~嘉永2年/1760~1849)が鴻山を訪ねて小布施へやって来たのは天保13年(1842年)の秋。80歳を越えた老画家が、はるばる小布施を訪れた理由には諸説あるが、天保の改革の過激な取り締まりを避け、北斎芸術の良き理解者であり、経済的な支援者としても頼もしい鴻山のもとへ、身を寄せたと考えるのが妥当であろう。北斎はその後再三にわたって来訪し、鴻山が提供した「碧漪軒(へきいけん)」をアトリエに、数々の肉筆画の傑作や鴻山との合作を残した。鴻山は北斎を師と仰いで尊敬し、北斎は鴻山を「旦那様」と呼ぶ、折り目ある交流が続いたと伝えられている。

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 歩廊。
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 北斎の画稿のコピーが飾ってある。
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 画稿の絵葉書。色の指示などがあって面白い。
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 翛然楼。この建物は、鴻山の祖父作左衛門(宝暦3~文政9・1753~1826)の時代に建てられたものといわれ、鴻山はこれを「翛然楼」と名づけて書斎として使用していた。
 「翛然」とは、「物事にとらわれず思いのままに進退する」という意味がある。中国明時代の文人、陳文燭(ちんぶんしょく)の書斎「翛然亭」にあやかって名づけられたものと推察される。
 鴻山はここで、書画や読書に専念し、あるいは葛飾北斎をはじめ、訪れてくる文人墨客と語り合い、また佐久間象山ら幕末の志士たちと国事を論じたのである。
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 碧漪軒。碧漪軒は、天保13年(1842)、江戸からはるばる鴻山のもとを訪れた浮世絵師葛飾北斎のために、建てられたものである。
 「碧漪」とは、青いさざ波という意味である。室内の床の間落し掛け上部の壁は、貝がらの付着した船板が用いられている。
 北斎はここに滞在して構想を練り、絵の制作にあたったといわれている。
 建てられた当時の場所が明らかではないが、「碧漪軒」と書かれた額が残されている。
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 文庫蔵。鴻山は京都や江戸での修学時代はもとより、小布施に帰ってからも書物の収集に務め、学問に励んだ。
 鴻山の収書は、国学・漢学をはじめ、蘭学・歴史・地理・化学・本草学・生理学・天文学・数学等、学問のあらゆる分野にわたっている。
 この庫は鴻山の書斎「翛然楼」に隣接し、文庫蔵として使用されていたものである。
 ここには、万巻の書物が満たされていたと伝えられるが、明治11年の火災やその他の事情で、一部を残して散逸した。
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 翛然楼は室内も見学できる。写真は2階からみた外の風景。
 幕末から維新にかけて多くの志士が翛然楼へ鴻山を訪ねて国事を論じたとされている。特に佐久間象山とは交情極めて厚く鴻山を月に数度も訪れたといわれている。
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 翛然楼へは、多くの志士が訪れ国事を論じたと言われ、身の安全を考えてとっさの間に逃れる仕掛けを工夫した。一見押入れに見せて中に二重の床板を張りその中にかくれて下におり、逃げ穴を通って本宅と表の座敷へ逃れることができた。
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 正門。
 開館時間は午前9時~午後5時(4~9月は午後6時まで時間延長)。休刊日は年末12月29日~12月31日。
 入館料は300円

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北斎館(長野県小布施町)

 北斎館(長野県上高井郡小布施町大字小布施485、026・247・5206)に行った。

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 パンフレットの説明。
 小布施は、江戸の浮世絵師・葛飾北斎(1760~1849)が晩年に逗留し、画業70年の集大成をはかった特別な町です。
  北斎は80代半ば、郷土の豪商・高井鴻山(1806~83)の庇護のもとに、岩松院や東町・上町祭屋台の天井絵を描き遺しました。 当時の小布施は、繁栄を誇り、北斎をはじめ当代の文人を惹き付ける魅力ある町でした。
  北斎館は、これらの天井絵をおく二基の祭屋台と、長く大切に受け継がれた肉筆画をもって、昭和51(1976)年11月に開館しました。肉筆画を中心に、版本や錦絵など、北斎の画業を広くご覧いただけます。

 画狂老人卍の号で描いた絵も多く、北斎のユーモア、自由な精神が感じられた。

 気に入った絵の絵葉書を買った。
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 西瓜と包丁。おいしそう。
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 菊。立体感がある。
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 富士越龍。九十老人卍筆とあり、絶筆に極めて近い制作として注目されている。

 入館料500円。開館時間は午前9時~午後5時 (4月~9月は午前9時~午後6時)。休館日は12月31日。

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フローラルガーデンおぶせ(長野県小布施町)

 長野市内から30分ほどで行ける小布施町に行った。
 目的は小布施町に移転した群馬のそばの名店、せきざわに行くためだが、北斎館などもあり、自然と文化豊かな町として評判が高い。
 まず、小布施の自然を味わうため、フローラルガーデンおぶせ(長野県上高井郡小布施町大字中松506-1、026・247・5487)に行った。

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 敷地面積は1万5000㎡。
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 手前は店舗。入園料(200円)を払うと、その先にある温室、庭園などを回れる。
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 温室は熱帯の珍しい樹木がたくさんあった。
 ガジュマル。熱帯アジアに広く分布。ガジュマルという名前は沖縄地方の方言で、「絡まる(がまる)」という言葉が訛って出来たと言われている。鳥のフンで運ばれた種が、他の木の上で発芽して、気根を伸ばしてやがて元の木を包みこみ絞め殺してしまう事がある。「締め殺しの木」というニックネームがある。
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 ウスネオイデス。北アメリカから南アメリカの広い範囲に分布。和名「サルオガセモドキ」。葉から空中の水分や養分を取り込んでいる。小さな花が咲く。原産地では、箱詰めにしたときの隙間を埋めるパッキング材に使うこともある。
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 ウツボカズラ。熱帯アジアに分布する有名な食虫植物。袋の開口部から昆虫を誘う甘い蜜を出して、密に誘われて口に止まった昆虫はつるっと足を滑らせて、袋の中の液体で溺れて最後はウツボカズラの栄養となってしまう。
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 タビビトノキ。マダガスカル島原産、和名は「扇芭蕉」。昔、旅人が葉を切り取って、出てきた水を飲んだと言われている。
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 カカオノキ。主な原産国は中南米、東南アジア、西アフリカなど。カカオの花は幹または太い枝に直接咲く。これを幹生花という。幹に果実がつき、種子からカカオをとる。
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 アセロラ。「アセロラ」はスペイン語。別名、「バルバドスチェリー」「西インドチェリー」。アセロラはレモン果汁の約34倍の天然ビタミンC量。老化防止のポリフェノルも豊富。木自体は堅く重厚なので、木工細工に使われたりもする。樹形にも面白みがあり、庭園に植えられるほか、西インド諸島では、生垣として使われている。
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 チューインガムノキ。「サポジラ」。中南米原産で20mになる高木。樹液からチクルというチューインガムの原料がとれるので「チューインガムノキ」と呼ばれている。果実も甘く、ジャムやシャーベットに加工される。
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 庭園は花の名前を個別に紹介しておらず、全体の構成を見てもらおうとしているようだ。
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 のんびりできる。
 開園時間は9:00~17:00(入園受付は16:30まで)。

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